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第207話 ページ12

「もっと変なの出ました!」

「妖怪!?」

「仙人?」

「しかも腹鳴っている…!?」

「頭に何か住んでる」


ジェハに続き、役人たちに危機感を覚えられたカナとハクだった。
ユンが横を見ると、ブルブルと震えながら体を縮混ませているシンアの姿があった。
どうやらハクはシンアの毛皮を借りたらしい。


「あー、俺か?俺は暗黒龍とでも呼んで……」

「いや、いいよそこ無理に名乗らなくて」


ユンが突っ込むと、ハクは此方に顔を向けた。
毛皮に隠れて見えないが、恐らく向けているのだろう。


「いーじゃねーか、顔出してねェし気づかれてねェ……」

「あっ、自分あの大刀と槍に見覚えが…」


一人の役人が指を指してそう言った瞬間、ハクとカナはポイと大刀と槍を投げ捨てた。


「捨てたーー!?」

「何だ、あいつら大刀と槍に手掛かりが……!?」


やはり元将軍と元国王専属護衛の2人は判りやすいらしい。
さすが雷獣と黒豹。


「そなた達……!妖怪共め、村の者が驚いているだろう!?」


ユンが顔を向けると、右手を巨大化させたキジャとシンアが立ち上がっていた。


(最終兵器が立ち上がったーー!!)

「うわああっ何だ、あの手はっ」

「化け物!?」

「君の手が一番ウケてるよ」


ユンはそんな面々に涙を流しながらヨナとAを振り返った。
お母さんは珍獣共に手がおえなくなったらしい。


「もうダメだ。Aとヨナだけでも隠れて…」

「目立っちゃうんだね、どうしても」

「だから言ったで…」

「どうせ生きてるだけで目立つなら、思いきって目立っちゃおうか」

「え」


ヨナの言葉にユンが顔を引き攣らせたその時、Aが隣にいたヨナのフードを深く被せると、自分もフードを深く被り立ち上がった。
『行くよ、ヨナ』「ええ」と頷き合って、ヨナがカナの隣に並ぶと、Aはジェハとハクの間からザッと前に出た。


『そこの鼻タレ役人(クズ)共!!ここが私らの縄張りと知っての狼藉かい!?』


指を指しながらばーーん!!と言い放ったAに、役人たちとユンは思わず固まった。
(Aー!?)とユンが心中で叫ぶと、「女…?」「縄張りだと」と役人たちが口々に言いだす。


「貴様ら賊か!?」

『その通りさ!!』


声を張り上げる役人に同じように声を張り上げて返すAに対してユンが「もしもーしっ」と声をかける。
が、Aは止まらない。


『そこの食料もその子もこの村のモンは全て私らの所有物さ!!わかったらとっととしっぽ巻いて帰んな、小僧共!!』

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石川聡子(プロフ) - 続きは書きませんか? (2021年6月21日 15時) (レス) id: 47ccef0445 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 続きが気になります!! (2020年4月8日 22時) (レス) id: 6f987f8235 (このIDを非表示/違反報告)
あーむ(プロフ) - ここの暁のヨナが大好きなのでお忙しいとは思いますが更新頑張ってほしいです(>_<) (2019年11月19日 9時) (レス) id: 10f360c237 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 1話から見ましたがすごく楽しくてもう一日かけて読みました!!!!!!たのしすぎて早く続きが読みたいです!!これからも応援してます!頑張って下さいっ* (2019年7月28日 0時) (レス) id: 20429ecf64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2019年7月24日 17時

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