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翔平に手当されているさんちゃんを見詰めながら笑っていると多々良がカメラを私の隣に座っているアンナに向けた。
多々良「アンナ。そんなしょんぼりした顔しないでよ」
私と華奈もアンナに視線を向けると、彼女は私の服を摑みながらムスっとした顔をしていた。
可愛いなぁ…と私は彼女の頭を撫でる。
アンナ「……してない」
それでも私たちが見続けると、
アンナ「撮らないで」
ムスとした顔のまま多々良の方に顔を向けた。
それでも多々良はジーーとアンナを撮り続けている。
多々良「いやー、落ち込んでるアンナも可愛くて?ね、A、華奈」
『そうだね』
華奈「うんうん」
私達が頷くと、アンナは多々良のカメラを奪って多々良を映した。
多々良「わっ、ちょ…勘弁してよ。撮られるのは慣れてないんだ」
じっとスクリーンを見つめるアンナ。
そのスクリーンには困った顔をしながら笑う多々良が映っていた。
多々良《もー、ごめんってば、アンナ》
アンナ「…タタラ、見つけた」
そう言って笑うアンナを私と出雲と華奈は横目で見た。
出雲がアンナの頭を撫でる中、私と華奈はスクリーンに映る多々良の笑顔をじっと見つめ続けた。
多々良……。
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かなと - 違反だということを少しは意識して下さい (2019年7月24日 8時) (レス) id: 8e417a7b51 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年7月24日 8時) (レス) id: 8e417a7b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2019年7月24日 8時