10話 ページ10
平次の上着にピタッと張り付き、平次は顔の前でピースを作ってニッと笑うと、さらに先の角を曲がっていった。
『みなさん落ち着いて行動してください。建物内の安全を確認するだけです』
スピーカーからアナウンスが流れる中、日売テレビのビルからは続々人が出てきて、隣接する広場に避難した。
蘭と子供たちは街路樹の前でコナンたちが出てくるのを待っていた。
蘭「みんな、動き回らないでここで待ってようね」
元太「何だよ、また待つのかよ〜」
歩美「せっかく外に出たのに」
光彦「みんな何やってるんですかねぇ」
口をとがらす子供たちのそばで、蘭は電話をかけた。
しかし、回線が混雑しているようで繋がらない。
蘭「お父さん置いてきちゃったけど、大丈夫かな……」
心配そうにビルを見ていると、
小五郎「らーーん!!」
小五郎の声がした。
広場の入り口を振り返ると、コナンと愛梨を抱えた小五郎が階段を下りてくる。
蘭は慌てて駆け寄った。
蘭「お父さん!愛梨ちゃん!コナン君!」
小五郎「おいおい、こりゃ一体何事だ?」
二人を降ろした小五郎は、まいったとばかりに頭をかいた。
コナンと愛梨はさりげなく二人のそばから離れた。
そして、小五郎のポケットからこっそり拝借したレンタカーのキーを見てニヤリとする。
すると、
元太「おーい、2人とも!」
元太たちが駆け寄ってきた。
光彦「はぐれちゃったのかと思いましたよ」
コナン,愛梨「あ、ああ」
二人は答えながら、蘭と小五郎を振り返った。
小五郎「まさか予告なしの避難訓練か何かか?」
蘭「ううん、さっきテレビ局の人に聞いたら、このビルに爆破予告があったんだって」
(───!!)
蘭の言葉に、二人は目を見張った。
小五郎「本当かよ、おい」
蘭「ところで、和葉ちゃんと服部君は?」
蘭は辺りを見回した。
小五郎「何だ?お前たちと一緒じゃなかったのか?」
蘭「うん。心配だから、わたし、捜して───」
小五郎「いや、俺が行く」
走り出そうとする蘭を、小五郎が手を引っ張って止めた。
小五郎「お前達はここを動くんじゃない。いいな!」
ビルの方へと戻っていく小五郎を、蘭や子供たちは心配そうに見つめた。
その隙に、コナンと愛梨もこっそり離れて駆け出した。
コナンと愛梨が広場を抜けてテレビ局の地下駐車場に向かうと、ビルの前には続々とパトカーや消防車が詰めかけていた。
地下駐車場に入った愛梨とコナン。
愛梨は、停めてあったレンタカーのドアを開け、後部座席にあるスケボーが入ったコナンのバックパックを取った。
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マロン - 立て続けのコメント失礼します!から紅の恋歌のあとは紅の修学旅行書いて欲しいんですけどいいですか?二回目ですけど応援してます!頑張ってください!! (2019年9月21日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - マロンさん» ありがとうございます!(泣) (2019年9月8日 2時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 夜にすみませんいつも楽しんで読ませてもらってます!瞳の中の暗殺者の「大切だからだよ!」ってセリフのところ、夢主ちゃん(愛梨ちゃん)かっこよすぎじゃん、えマジでかっけーってなって家族に変な目で見られましたρ(тωт`) イジイジこれからも応援してます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 夢小説なので。ここでは夢主ちゃんが主人公なので新一くんの言葉をとるときはあります (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 新一くんは夢主ちゃんと付き合っているんですよ。蘭は新一より夢主の方が好きという設定です。一応設定に書いてありますけど (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月2日 17時