9話 ページ9
遠山「で?日売テレビはこのことを知っとるんか?」
大滝「注意喚起はしましたけど……」
大滝が答えると、遠山は「どない思う?平蔵」と服部を見た。
遠山「単なるイタズラか、本物の爆破予告か……」
服部は再度メールの文章を読んだ。
あまりにも短すぎて、文章からは犯人の真意は読み取れない───。
服部「このメールだけでは判断つかんが……イタズラやなかったら大事やぞ」
そう言って、服部は右目を大きく見開いた。
『先ほど大阪府警より緊急避難警告が発令されました。各種作業や収録を一時中断し、近くの非常階段から避難してください。繰り返します───』
コナン、愛梨、平次、和葉が廊下を歩いていると、突然アナウンスが流れた。
廊下にいた誰もが立ち止まり、スピーカーがある方を見上げる。
和葉「何やの?この放送……」
和葉が不安げに平次の背中に身を寄せると、コナンと愛梨と平次は目を見合わせてうなずいた。
警察から避難警告が出るなんて、ただごとではない。
何かあったのだ───。
アナウンスが何度も繰り返されると、人々は不審に思いつつもようやく避難し始めた。
コナンと愛梨は非常階段へ向かう人たちと逆方向に走り始めた。
平次「和葉!すぐに非常階段に向かうんや。ええな!?」
和葉「え!平次は?」
平次「何が起こったか確認せな。お前は先にここを出るんや!」
平次も二人の後を追うように走り出す。
和葉「ちょっ、平次!」
置いてかれた和葉、もぉ〜!と頬を膨らませた。
廊下を走っていた二人は、控え室を出て来た女性アイドルとぶつかりそうになった。
「きゃっ!」
ギリギリのところでかわして立ち止まる。
辺りを見回していると、いきなり背後からパーカーのフードをつかまれた。
小五郎「こらぁ!小僧、愛梨、どこに行くつもりだ!?」
二人を持ち上げたのは、控え室から出てきた小五郎だった。
コナン「スタジオに忘れ物しちゃって」
小五郎「バカヤロー!今のアナウンスが聞こえなかったのか!?」
小五郎がコナンを怒鳴りつけると、隣の控え室から紅葉と執事の男性が出て来た。
紅葉「もぉ〜!」
「すみません。こんなこと、僕も初めてで……」
男性は不機嫌そうな紅葉に頭をぺこぺこ下げた。
紅葉「ウチかて着物で避難訓練なんて初めてですわぁ」
小五郎が二人の様子を見ていると、その後ろを平次が走ってきた。
パーカーのフードで顔を隠しながら、コソコソと角を曲がっていく。
平次に気付いた愛梨は、小五郎の脇からすばやくボタン型の発信機を投げた。
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マロン - 立て続けのコメント失礼します!から紅の恋歌のあとは紅の修学旅行書いて欲しいんですけどいいですか?二回目ですけど応援してます!頑張ってください!! (2019年9月21日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - マロンさん» ありがとうございます!(泣) (2019年9月8日 2時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 夜にすみませんいつも楽しんで読ませてもらってます!瞳の中の暗殺者の「大切だからだよ!」ってセリフのところ、夢主ちゃん(愛梨ちゃん)かっこよすぎじゃん、えマジでかっけーってなって家族に変な目で見られましたρ(тωт`) イジイジこれからも応援してます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 夢小説なので。ここでは夢主ちゃんが主人公なので新一くんの言葉をとるときはあります (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 新一くんは夢主ちゃんと付き合っているんですよ。蘭は新一より夢主の方が好きという設定です。一応設定に書いてありますけど (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月2日 17時