34話 ページ34
スーツの上着を着て身支度を終えた関根は、入り口に立っている平次に迫った。
関根「さっさとどきや」
するとそこに、小五郎がずかずかと歩み寄ってきた。
小五郎「お待たせしました、関根さん」
関根「は……はぁ……?」
小五郎「おい、お前!また探偵ごっこか!?」
小五郎は関根の前に立つ平次を指差した。
平次「う、いや……話がある言うてるだけで……」
平次はしどろもどろに答えながら、小五郎の足元にいるコナンと愛梨をチラリと見た。
すばやく小五郎の背後に回ったコナンは、腕時計型麻酔銃を構え、小五郎の首筋に向けて麻酔銃を発射した。
小五郎「×〇△◎!はぁ〜ほんにゃあ〜〜〜」
関根にもたれかかった小五郎は、そのまま関根と一緒に控え室へなだれ込み、ソファに突っ込んだ。
関根「うぅ、いたたた……」
床に転げ落ちた関根が頭を押さえている好きに、愛梨とコナンはすばやく控え室に入り、テーブルに足を投げ出して寝ている小五郎に駆け寄った。
小五郎の体を起こして、ソファの後ろに回り込む。
関根「毛利さん、どないしたんですか!?」
関根が起き上がると、ソファには目を閉じて腕を組む小五郎が座っていた。
小五郎(コナン)「ガキの話は聞けないとのことだったので、大人の私が駆けつけたってわけです」
コナンは蝶ネクタイ型変声機を使い、眠っている小五郎の声で話した。
すると、平次が控え室に入ってきて、小五郎の前にドカッと座り込んだ。
平次「ほな、話を聞いてもらおうやないか。関根さん」
と床に座り込んだ関根を見て、ニヤリと笑う。
関根「まったく、もうすぐ移動せなかんっちゅうのに……」
関根はブツブツ文句を言いながら立ち上がり、平次の隣に腰掛けた。
関根「ほんで、何の用件や?」
小五郎(愛梨)「矢島さん殺害事件についてです」
関根「あれは強盗の仕業やろ」
あっさり返す関根に、小五郎は「そうでしょうか?」と訊き返した。
小五郎(コナン)「私の推理では……あれは、冷酷な計画殺人です」
関根は「アホな」とソファから身を乗り出した。
関根「確かに、矢島は性格のええヤツではなかった。そやけど、殺すほど恨んどったヤツがおったとは……」
平次「アンタはどうや?」
平次が訊くと、関根はムッと眉をひそめた。
関根「アホぬかせ!なんで僕が───」
小五郎(愛梨)「関根さん」
小五郎が名前を呼んだ。
小五郎(愛梨)「あなたは、ここ2年連続で皐月杯優勝を逃している。二度とも決勝で矢島さんに敗れたからだ」
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マロン - 立て続けのコメント失礼します!から紅の恋歌のあとは紅の修学旅行書いて欲しいんですけどいいですか?二回目ですけど応援してます!頑張ってください!! (2019年9月21日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - マロンさん» ありがとうございます!(泣) (2019年9月8日 2時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 夜にすみませんいつも楽しんで読ませてもらってます!瞳の中の暗殺者の「大切だからだよ!」ってセリフのところ、夢主ちゃん(愛梨ちゃん)かっこよすぎじゃん、えマジでかっけーってなって家族に変な目で見られましたρ(тωт`) イジイジこれからも応援してます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 夢小説なので。ここでは夢主ちゃんが主人公なので新一くんの言葉をとるときはあります (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 新一くんは夢主ちゃんと付き合っているんですよ。蘭は新一より夢主の方が好きという設定です。一応設定に書いてありますけど (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月2日 17時