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22話 ページ22

代弁した歩美がフフフ……と笑った。

光彦「見てたらわかりますよ」

元太「バレバレだぞ〜」

光彦と元太が追い討ちをかけるように冷やかして、コナンと愛梨は顔を見合わせてハハ……と苦笑いする。

和葉「口はさまんといて!!」

顔を真っ赤にした和葉が叫ぶと、

紅葉「『しのぶれど』……やなぁ」

紅葉がつぶやいた。

紅葉「幼なじみで恋愛ごっこ。ホンマ、和みますわぁ」

和葉「な……っ!」

嫌味たっぷりな口調に和葉が顔をしかめると、紅葉は挑発的な笑みを浮かべた。

紅葉「ほんならこうしましょか。明後日の大会、優勝した方が平次君のお嫁さん第一候補!先に告白して、平次君をゲットする!これでどないです?」

(おいおい!)

子供たちのそばで話を聞いていたコナンと愛梨は目を丸くした。

未来子「ちょっと、何言うてるの!?」

未来子がいきり立つと、紅葉は挑発するような目つきで和葉を見た。

紅葉「アンタが本気なんやったら、それくらいの覚悟はできてますやろ」

未来子「和葉、こないな勝負受けることないで」

唖然としている和葉に、未来子が耳打ちした。

紅葉「言うときますけど、ウチは本気です」

そう言って挑むような笑みを向けると、紅葉は踵を返して歩いていく。

和葉「待ちぃ!」

と呼び止めた和葉は、カッと目を見開いた。

和葉「その勝負受けたるわ!!」

蘭やコナンたちは「ええっ!」と驚いた。
すると、立ち止まった紅葉が背を向けたまま、フフフ……と笑いだした。

紅葉「その勢い、試合当日までもつとええですけど」

和葉「アンタこそ、アタシと当たる前に負けんときや!」

紅葉「ほんならウチはこの辺で。これからネイルサロンで、平次君に告る言葉、考えなあかんから」

紅葉は手入れされた長い爪を見せると、丁寧にお辞儀をして踵を返した。
おっとりとした京都弁の端々からも勝ち気な性格がにじみ出ているのが、子供たちにも十分伝わってきたようで、

元太「あの姉ちゃん、コワそうだな」

光彦「ええ」

歩美「すごいの見ちゃったね……」

三人は心配そうに和葉を見た。
紅葉が椅子に置いたバッグを取ってロビーに向かうと、未来子は和葉に顔を向けた。

未来子「やっぱりアンタすごいわ。紅葉にあんな啖呵切るなんて」

和葉「どないしよ……大変な約束してもうた……」

勢いで挑発に乗ってしまった和葉は、すぐに後悔した。

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マロン - 立て続けのコメント失礼します!から紅の恋歌のあとは紅の修学旅行書いて欲しいんですけどいいですか?二回目ですけど応援してます!頑張ってください!! (2019年9月21日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - マロンさん» ありがとうございます!(泣) (2019年9月8日 2時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 夜にすみませんいつも楽しんで読ませてもらってます!瞳の中の暗殺者の「大切だからだよ!」ってセリフのところ、夢主ちゃん(愛梨ちゃん)かっこよすぎじゃん、えマジでかっけーってなって家族に変な目で見られましたρ(тωт`) イジイジこれからも応援してます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 夢小説なので。ここでは夢主ちゃんが主人公なので新一くんの言葉をとるときはあります (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 新一くんは夢主ちゃんと付き合っているんですよ。蘭は新一より夢主の方が好きという設定です。一応設定に書いてありますけど (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月2日 17時

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