13話 ページ13
そして立ち上がり、ベルトのバックルのボタンを押すと、サッカーボールが飛び出した。
最大パワーになったシューズで、思い切り蹴る───!!
蹴り放ったボールは弾丸のごとく廊下を一直線に突き進み、愛梨はすばやくコナンの後ろに乗った。
爆煙を上げながら、ボールを追うように猛スピードで駆け抜ける。
愛梨,コナン「行っけえぇぇぇーー!!」
ボールが突き破った窓から、スケボーに乗った二人が飛び出した。
ガシャアァァン!!
平次が空を見上げていると、隣のビルから何かが飛び出して、黒煙を切り裂くように猛スピードで向かってくるのが見えた。
平次「アレか!!やっとお出ましか!」
噴き上がる黒煙に突っ込んだコナンと愛梨の目に飛び込んできたのは、崩れ落ちた床から突き出すように曲がった鉄骨だった。
コナン,愛梨「!!」
鉄骨の上に落ちた二人は、そのまま勢いよく滑り落ちた。
愛梨の手を握ったコナンがすばやくサスペンダーを鉄骨の先に向かって投げたが、届かない───!
すると、誰かの手がサスペンダーをつかんだ。
ビシッと張られたサスペンダーが、転げ落ちた二人を引っ張る。
助かった───宙づりになった二人は鉄骨に手をかけた。
すると、サスペンダーが縮んで、一気に引き上げられた。
コナン「服部!」
愛梨「平次!」
鉄骨の上でサスペンダーをつかんでいたのは、平次だった。
屋上の中央でコナンと愛梨が鉄骨にサスペンダーを取り付けていると、平次が走ってきた。
平次「お〜い、こっちはいつでもええぞ!」
コナン「こっちもだ!」
愛梨「時間がないし、一気に下ろすよ」
平次「ああ」
三人は和葉の元へ駆けていった。
平次「和葉〜!!」
不安そうに下を覗いていた和葉は、平次の声に振り返った。
和葉「ホンマにここから……ちょっ!」
平次はかぶっていた野球帽を和葉に深くかぶせた。
和葉「これじゃあ前が見え……きゃっ!」
さらに和葉を肩に担ぎ上げる。
和葉「嘘やろ、平次!?」
平次「目ぇつぶってしっかりつかまっとけよ!」
平次は足をバタバタさせる和葉をしっかりと抱きかかえ、コナンからサスペンダーを受けとった。
和葉「え、ちょっ、待ちいや───」
平次に担がれた和葉はビルの真下を見て、ヒッと目をつぶった。
平次は縁の上に立つと、鉄骨に取り付けられたサスペンダーを引っ張りながら、壁に足を掛けた。
平次「すまんな、先に下で待ってるわ」
コナン「ああ」
愛梨はピンと張られたサスペンダーの三角ボタンを押した。
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マロン - 立て続けのコメント失礼します!から紅の恋歌のあとは紅の修学旅行書いて欲しいんですけどいいですか?二回目ですけど応援してます!頑張ってください!! (2019年9月21日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - マロンさん» ありがとうございます!(泣) (2019年9月8日 2時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 夜にすみませんいつも楽しんで読ませてもらってます!瞳の中の暗殺者の「大切だからだよ!」ってセリフのところ、夢主ちゃん(愛梨ちゃん)かっこよすぎじゃん、えマジでかっけーってなって家族に変な目で見られましたρ(тωт`) イジイジこれからも応援してます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 夢小説なので。ここでは夢主ちゃんが主人公なので新一くんの言葉をとるときはあります (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 新一くんは夢主ちゃんと付き合っているんですよ。蘭は新一より夢主の方が好きという設定です。一応設定に書いてありますけど (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月2日 17時