story6 七夕のキセキ ページ9
僕がお日様園に入って2年目の七夕。
みんなで短冊にお願いごとを書いていた。
僕の願い事は
『一朗太とサッカーできますように』
叶わない？
でもさ、だからこそお願いするんじゃないかなあ？
リュウジもいってた。
“夢は叶えたいって思わないと叶わない”
って。
そりゃもちろん、叶えたいって思ってても、叶わないこともある。
でも、叶う確率が少しでもあるんなら、僕はその“少し”にかけてみたいって思えるんだ。
夜、
僕はリュウジに連れられ、お日様園の屋根の上へ
緑川「A、ここに寝転んで」
A「う、うん」
??「あ、もう来てたんだ」
A「ヒロト、晴矢に風介!!」
緑川「七夕の夜は、毎年ここに来るんだ」
A「へえー、仲いいんだねっ」
空を見上げると、数えきれないほどの星。
A「わあ...綺麗だね」
毎年こんなに綺麗な星を見てるなんて
A「羨ましいな・・・」
緑川「A？」
A「毎年、四人で見てたんでしょ？」
晴矢「まあ、そうだな」
A「僕なんかがここに来て、良かったのかなって」
風介「珍しくネガティブだな」
A「だってさ、普段あんなに仲がいい人達の中に割って入るのって、結構勇気がいるんだもん」
ヒロト「でもね、俺たちはAと一緒に見たいって思ったから」
緑川「だからAを誘ったんだよ。君はもう、俺たちの家族であり、親友なんだからさ!!」
A「みんな、僕のことをそんな風に思ってくれてたんだ・・・」
家族。
親友。
やっと、居場所が見つかった気がする。
A「ありがとう、みんな!!」
緑川「へへっ、じゃあ流星が来るまでここにいようよ。願い事、したいしさ!」
晴矢「そうだな!!」
ヒロト「あ、来たよ!!」
A「願い事っっ」
この時はまだ、本当に願い事が叶うなんて・・・
思っても見なかった。
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作者名：風丸蘭丸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/boumeinau/
作成日時：2014年5月10日 21時
