＊４５０＊仕事じゃないよ ページ39
――…しゃむくんの騒動から、一週間後。
外の寒さもいよいよ冬を予感させてきたが、シェアハウスはいつもどおりの平和だった。
冬の朝は眠い。灯油さんのうとうと具合もことさらだ。
今日の夕飯当番は私。誰が夕飯を食べるのかを、全員が集まる朝ごはんのうちに聞いておかなくてはならない。
私はカフェラテを運びながらたずねる。
『今日夕飯食べない人いるー？ちなみにおでん』
すると、しゃむくんが残念そうな顔。
「あ…僕夜遅くなる。父さんがカラオケ行こうって」
それに、ぶっと吹き出したのは店長だ。
「え！？マジで！？弁護士とカラオケ行くの！？しかもあのお堅そうなお父さんと！」
「えへへ…父さん僕の歌好きって言ってくれて…」
しゃむくんは照れたように笑う。
あの件から、しゃむくんは進んで家族のことを話すようになった。
お父さんとお母さんがなんだかいい雰囲気だとか、お母さんが時々差し入れる料理が下手すぎて笑えないとか。
そんなしゃむくんを見ているのはすごく嬉しくて、なんだかこっちまで両親が恋しくなってしまう。
この週末には手紙を出そう、なんて思って。
『えーっと、じゃあしゃむくんは夕飯いらないのね。他は？』
「あ、俺いらなーい」
そう言って右手を挙げたのはアンさんだった。
…口をもぐもぐしながら話すのよくないと思う。
私は頷きつつ、いつものように灯油さんに訊ねる。
『アンさんがいらないってことは、灯油さんもですか？』
―…しかし、灯油さんが起きない。
アンさんが嬉々として彼に寄り添った。
「灯油ぅ、起きて〜？ちゅーしちゃうよ…？」
『アンさん…』
やけに艶っぽい口調。
ほんとにこの二人の仲は怪しすぎる。
しかし、アンさんはいたずらっぽく笑って。
「Aが」
『アンさん！？』
「は！？」
思わずつっこむ。まふくんまでガタッと立ち上がった。
と、その音に灯油さんがハッと目を開ける。
そして、寝ぼけ眼で聞く。
「ん…なんだA」
『あ、えっと、灯油さんも夕飯いらないのかなって…』
そう答えると、灯油さんは小首をかしげて。
「ん…？俺は今日は夜いるぞ」
『あ、じゃあアンさん仕事じゃないんですね』
私がそう言うと、アンさんはにぱっと笑って。
「うん！んーっとね、ちょっと人に会いに」
「アンさん友達いたんだねｗｗ」
…笑った96ちゃんがアンさんに怒られたのは割愛。
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水鎖。 - シェアハウスずっと読んでます…!!ストーリーや時間軸がちゃんとしてて読みやすいし、何よりキャラクターの個性がそれぞれ萌えて面白いですっ!!アイコンなんですが、Twitterアイコンに利用させてもらってもよろしいでしょうか…!? (2015年2月1日 22時) (
レス) id: 9c55b788b9 (このIDを非表示/違反報告)
BELL - HQの同人誌<黒研>なら4冊持ってます。及川攻めなら2冊出てますよ♪ (2015年1月12日 16時) (レス) id: 70d416ebac (このIDを非表示/違反報告)
青空バード - わー、終わってほしくないです… (2014年12月7日 17時) (レス) id: 37a6055bcc (このIDを非表示/違反報告)
水滴(プロフ) - べっ別にむしろ15までいってほしいとかそんなことめっちゃ思ってるんだからね！() (2014年12月6日 22時) (レス) id: 203b1aa01e (このIDを非表示/違反報告)
白猫ナル@月山(プロフ) - さやえんどうさん» レスありがとうございまーす！数学のテスト死にました！←無理はしてないですよー！明日献上できたら献上しに来ますね！もう少し遅れるかもしれませんが… (2014年12月6日 20時) (レス) id: 4f80e5a98d (このIDを非表示/違反報告)
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