1話 ページ2
私には幼馴染がいる
モテモテだけど実は人見知りな玉森裕太
元気いっぱいわんぱく小僧の二階堂高嗣
ぱっと見イケメンなのに喋ると天然な千賀健永
三人ともクセが強いけどとても良い子で可愛い子達
家はみんなご近所さん、徒歩1分圏内
昔はよく3人と遊んでいたんだけど、最近はみんな高校に入ってから忙しくなってしまったこともあってあんまり合わなくなってしまった
景ねえ、景ねえってぽてぽて後ろをついてきてた3人も気づけば高校2年生か・・・早いなあ・・・
まあ、といっても1歳しか変わらないんだけどさ
「よいしょ、っと」
家の前のゴミ捨て場にゴミ袋を捨て、ぐーっと伸びをする
早朝のピンと澄んだ空気が肺を心地良い冷たさで満たしていく
気持ち良い
今日は朝練もないしこのままランニングでもしようかな・・・
うん、そうしよ
そう決めて家に戻ろうとした時隣の家のドアが開く
「あ、裕太」
隣の家から出てきたのは幼馴染の一人、玉森裕太
ものすごい形の寝癖をつけ、上下グレーのスウェットを着てあくびをしながらゴミ捨てに出てきた裕太に「プリンス」の面影はない
裕太は私がいることに全く気付いていないようで、だるそうにゴミを捨てるとそのままふらふらと家に入ろうとする
「裕太!」
久しぶりに話したくて、少し大きめの声で彼を呼び止めれば、びくっと肩を震わせてこっちを見る
玉「え・・・あ、景・・・」
「おはよう裕太、久しぶり」
久しぶりに話せたことが嬉しくて笑顔で話しかけると、裕太は気まずそうに少し目をそらす
玉「おはよ・・・」
「なんか裕太テンション低くない?」
玉「別に、これが普通だし」
「ふーんそうだったっけ?ちゃんと話すのなんだかんだ2年ぶりくらいじゃない?」
玉「・・・そうだっけ」
寝癖を気にしているのか、ひたすら手のひらで髪を撫で付けながら裕太は早く家に戻りたそうに扉の方を見ている
もしかして・・・うざがられてる?
まあ寝起きに呼び止められたら誰でも嫌がるか・・・
「ごめん呼び止めて!二度寝して遅刻しちゃだめだよ」
玉「わかってるよそんくらい、母さんか」
「可愛くないなあ、もう」
玉「・・・じゃ」
短くそう言うとバタンと扉を閉めてしまう
・・・反抗期??
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作者名:sayachiffon0919 | 作成日時:2017年1月6日 22時