4日目 ページ4
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部屋の掃除も済ませたしこれでひとまずは大丈夫だろう。
晩ごはんを食べて
いつもならお風呂に入る時間だが
「夏油くん、いつ来るんだろう」
来ると宣言されているのにお風呂に入っておくのってどうなんだろう、やっぱり失礼だしそれに少し恥ずかしい。
そわそわと落ち着かない気持ちのまま、時間を潰す為に報告書に向かった。
23時、
夜もとっぷり更けた頃に小さくインターホンが鳴った。
普段の寝不足がたたりウトウトしかけていたAはビクッと背を震わせ、急いでドアへ向かった。
『遅くなってごめん』
「あっ、ううん、」
大丈夫だよ、そう言おうと顔を上げたAに夏油は優しく微笑み、『待った?』と首を傾げた。
Aは内心「わ、」と思った。
こんな夏油の表情を初めて見たから。
五条や硝子に内緒で(別に隠しているわけでもないが)、こんな夜更けに二人で。
秘密を共有しているみたいなドキドキ感がAの身体を静かに支配する。
「報告書仕上げてたから大丈夫だよ」
『そっか。じゃあ、少しお邪魔していいかい?』
「うん、どうぞ」
ドア枠をくぐるようにして部屋に入ってくる夏油に面食らいつつAは部屋の奥へと案内をする。
「何か淹れようか」
『お構いなく。それより早速だけど』
自室にあるものと比べて小ぶりなベッドに背を預けるようにして床に座った夏油はちょいちょいと手招きをする。
そして隣に腰を下ろしたAの小さな手に、一回り以上大きな夏油のそれを重ねた。
「えっ、な、なに」
『駄目、じっとして』
咄嗟に引っこめようとしたって力の差は歴然で。がちっと固定されてしまった手はびくともしない。
どくどくと心臓が大慌てで血液を送り出すその間も繋がれたままの手を、夏油はぎゅうっと握ったあと、口を開いた。
『やっぱり』
「…な、に」
『すごく冷めたい』
「……………えっ?」
指先、と再び夏油の熊みたいな手がAの冷えた指に触れた。
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こんばんは、
タイトル通り23時…に更新してみました。笑
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すみっことかげ(プロフ) - ココナッツさん» 表情は、意識しすぎるあまり同じ顔になりながら書いていることに最近気づきました。笑 更新を楽しみにしてくれてる人がいることが励みです♡続編も頑張ります〜! (2022年10月19日 19時) (レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - すみっことかげさん» わわわっお返事頂いてるの気付くの遅れてしまったぁぁ…そして続きをありがとうございます!!夏油さんの表情の変化←すみっことかげ様の言葉遣いが上手すぎていつも惹き込まれてます笑 そうしましょう(うん?) (2022年10月19日 17時) (レス) @page49 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
すみっことかげ(プロフ) - ココナッツさん» 秒レス失礼します!進行形で書いてます。笑 残された夏油くんは今何を思うのか…。わしらモブも木の陰から見守りやしょうぜ(え) (2022年10月18日 12時) (レス) @page48 id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - さ…最終話……??はぅ…寂しい気持ちがありますけど最後まで夏油さんと夢主ちゃんの行く末を見守らせていただきます…!!!(どこから目線…すみません🙇🏻) (2022年10月18日 12時) (レス) @page48 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - すみっことかげさん» 夢主ちゃんがぎゅっとされてるところを偶然見かけてしまって、見てるのがバレて夏油くんに(この子は私のだよ)って感じで独占欲?剥き出しにされて、ひぇってなるモブになりたいです(え←) (2022年10月11日 9時) (レス) id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみっことかげ | 作成日時:2022年7月28日 16時