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第45話 ページ49

ピンポーン




その場の空気が変わる。


それもそのはず、この家にやってくるのは

家賃の取り立てぐらいのものだからだ。


…だが、それならお登勢さんの怒鳴り声が

聞こえるはずなのだが今回は

別の声が聞こえた。


「真選組だァ!!

居るのは分かってんだよ!!開けろコラ!」



うわぁ…ヤクザ副長の声が聞こえるよ。



てかなんでバレたの、怖いわ。


レーダーでも付いてんのかよ。


幼女レーダーか?

だったらこっちがしょっぴいたるわコラ。

(↑※被害妄想です)



開けないと怪しまれるし、

見つかったら元も子もないしで

取り敢えず今は隠れるのが最善だと思う。



私隠れるの得意だから。


“かくれんぼの申し子”って言われてたから。


忘れ去られて一人ずっと隠れてたとか

もはや日常だから。



“小さいから見つかんないんだろ”だとか

思った奴出てこい八つ裂きにしてやんよ。

(↑※被害妄想です。<本日2回目>)




「おいA、取り敢えずどっか隠れとけ」


「Aちゃん!ここがいいアル!!」



そう言って神楽が指差したのは押し入れ。


…ベタじゃない?大丈夫か此処。



だが私はもう信じるって決めた。


腹をくくって押入れの中に隠れることにする。



「…僕が開けに行きますね」



私が押入れに入ったのを見届けてから

玄関の方へ歩いて行った新八。



…正直押入れの中だと周りが見えないが、

なんだか滅茶苦茶もめてるのはよくわかる。


“バキッ”だとか、“ドゴッ”だとか

話し合いでは絶対に聞こえなさそうな音まで

聞こえるけど私はもう気にしないから。


…え、マジで大丈夫だよね?

穏便に解決しようとしてるよね?



「Aちゃんが此処にいるわけないダロ!」


「まだ俺らはソイツ探しに来たって

言ってねェんだがねィ」



墓穴掘っちゃってるよ…。


大嫌いな筈のクソガキに

情報提供しちゃってるよ…。



「お、押入れになんて隠れてないアルよ!」


「おい、押入れ全部探れ」



それ以上口を開かないで神楽ー。


自分で自分の首絞めちゃってるからー。


自分の首というより私の首が凄い勢いで

絞まっちゃってるからー。



というか新八も銀兄も止めろよ。


何見守っちゃってんの。ねぇ。


“はじめ◯のおつかい”の両親気取りかよ!


…娘にはまだ早かったよ…!


娘を思って家で泣くぐらいだったら

手を差し伸べても良いと私は思うよ?


まあ番組的にはボツだけどね!←

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作者名:天。空 | 作成日時:2019年3月17日 19時

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