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第36話 ページ38

沖田side


____終わった。



そんな風に思って近づいたのが

まずかったのかもしれねェ。



____所詮こんなもんか


終始ソイツからは殺気もなんも感じなかったため

警戒心なんか無く大胆に近づいた。



ゾクッ



刀を振るう寸前、紅く刺さる莫大な殺気が

チラリと影を覗かせた。


不意のことで体の力が抜ける。


…殺られる。


ソイツは空から降ってきた、さっき飛ばしたはずの

短刀を握り刀へと一直線に向かう。


キィン


不意打ちの殺気の所為もあって緩んでいた手の力。

刀は一瞬で飛んで行った。


しかし、俺の胸へと向かうと思っていた刃物は

振るわれず、俺の背後へ素早く回り込むと

ソイツは川へと俺を突き落とす。


…ん?突き落とす?


ドカッ



…アイツ、俺を足蹴にして落としやがった。

浮遊感が気持ち悪い。


濡れるの覚悟で目を瞑る


…が、いつまでたっても服の上から濡れる

あの気持ち悪い感覚は来ず、

背中にあるはずもない衝撃が。


ガッ


「っ…いってェ」


俺が着地したのは船だった。


急いでそいつを見上げるとしたり顔で

見下ろしていた。


『快適な川の旅へご招待しまァす』


…まったく末恐ろしい。


一体どこまでが計算なのか予想も出来ない。



恐らく得物を手放した時点では確実に奴の手

の上で踊らされていたのだろう。


「…絶対ェ捕まえてやる」


『はっ、敬語はどうした?ガキ』


だんだんと遠ざかる距離を恨めしく思うと共に

リベンジを心に決めた。

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作者名:天。空 | 作成日時:2019年3月17日 19時

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