第七十三章 ページ40
神威は鎖を外してくれた
そして、改まって言った
「それからさ…お侍さんに手当てしてもらっただろ?俺ら」
「…あぁ」
「薫に言われた…結果だけど。俺は、嘘をついた」
「…え?」
「俺ら、もう最低2年しか生きられない」
「ッ!」
「じゃあね。俺はこれを伝えに来たんだ。ちょっと色々あって怪我したけど」
立ち去ろうとする神威を呼び止める
「神威…!」
「何?」
「…これからは…もう、ここに…鬼兵隊には来ないでくれ…ッ」
「…それ…理由があるの?」
「ある…もうお前を傷つけたくない。もう、命に関わるような傷を負って欲しくない」
俯き、涙を隠して言う
「……」
「ごめん…私のせいなのに…全部ッ」
「……顔、上げて」
神威に言われ、仕方なく顔を上げると
ゆっくり手で頬を支えられ、口付けされる
「…!」
私が戸惑っていると神威が口を開いた
「…わかった。もうこっちの船には来ない」
「……」
「もう、高杉にもお前にも、会うことはない…けど…」
「神威…?」
優しくぎゅぅっと抱きしめてきた
「一瞬でも……」
耳元で呟かれる
「一瞬でも、お前を愛せてよかった……」
「…!!」
「大好きだよ…A…」
言葉にならない嬉しい気持ち
こんな気持ちは初めてだ…
「俺がいなくても泣くなよ?」
「ばーかッ…泣かないよ…ッ」
「俺は、俺の元でなくても笑ってるお前が好きだから。高杉に向けられた笑顔であっても、それが俺に向けられる笑顔でなくても、、、」
神威はそういうと歩き出した
「ばいばい。元気でね…。A」
「待て!」
「…?」
「少なくとも…さ?今はお前に向いてるよ。私の笑顔」
精一杯の笑顔で、神威に言う
「……!///」
「ありがとう。私も好きだよ」
「…高杉と沖田の次に、だろ?」
笑って言ってきた神威に、告げる
「そうかもしれないけど…。順番なんて、よくよく考えたら関係ないよ?それは、ただ、出会った時が早かったか早くなかったか、それだけ!」
「…浮気ですかー?」
「まさか。そういう意味じゃないよ」
「…?」
「わかった時、私はお前のものだ」
「!!///じ、じゃあ……わかってみせる…よ…////」
「…助けてくれてありがとう。高杉も助けようとしてくれてありがとう。……私と出会ってくれて、ありがとう」
「こちらこそ。これからも笑っていてね。A」
タッタッタ……パタンッ
―――――――
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紅桜 - とりあえずカレンダー見てからいれるねー。←熱下がってほぼ復活!夜兎の回復力wwww (2014年8月15日 20時) (レス) id: bd57d76cc7 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 紅桜と黒蝶、21日ジャンプワールド行けまふかー? (2014年8月15日 20時) (レス) id: acb2a2be46 (このIDを非表示/違反報告)
あい - あ、そうだったんだ!こっちはだいじょうぶだよー!いやー、それよりほんとお大事にねー。夏風邪かあー (2014年8月15日 20時) (レス) id: acb2a2be46 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 水遊び行けなくてごめんね。風邪ひいちゃって、熱が出てたから、ずっと寝てた。ホントにごめんね。こんなタイミングで風邪ひくとか....ほんとにごめん。 (2014年8月15日 14時) (レス) id: bd57d76cc7 (このIDを非表示/違反報告)
あい - え、イオンのどこ?広いやんイオンって! (2014年8月14日 23時) (レス) id: aed5c3986c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒蝶 | 作成日時:2014年7月14日 22時