おつかれサマンサ ページ30
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you-side
霊園に来たはいいものの…
『…ホントに低級呪霊しかいない』
さっきから蠅頭と四級呪霊ばかり。
「きぇっぁっ!」
あ、またいた。
私は呪霊の方を振り返り、自身と呪霊の間に無限を張る。
心臓がはねたように大きく動き、ビタリと固まる呪い。
「きぇ゛!!…アアァ!!」
『っ…!』
先程までの呪いとは違い、少ししぶとい。
そのまま進んでくるものだから無限が緩んでしまった。
後ろへ数歩下がり、無限を解いた。
呪力を拳に込めて呪いへと振るう。
「ぎぁぁっ!!」
『…ん〜やっぱり数秒しか持たないな〜』
一朝一夕で無下限呪術を使いこなせるはずないか…と肩を落とす。
『私が術式を初めて使えたのは、お兄ちゃんが…たしか高専生だった時だしなぁ…』
今は何故か使えないし…
過去の私はどうやって使ったのやら…と顎に手を当て、誰もいない霊園で1人考える。
兄でさえ、呪術を使いこなし始めたのは高専3年生だ。
失敗もそれなりにあったけど、なんだかんだ大事な場面ではきちんと発動できていた。
……あれ、今の記憶っていつの頃のだっけ、
思い出せないや。
『ま、呪霊も全部祓い終わったし、戻るか〜』
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皆のところへ戻ると、
虎杖くんと野薔薇ちゃんは既に実地試験を終わらせていて、階段に座って待ってくれていた。
「おっ来た来た」
「あ!五条さん!」
「遅いじゃない。こちとら腹空かせてんのよ」
『ごめんごめん』
えへへ…と頬をかく私を、腕を組んで見つめる野薔薇ちゃん
「Aも、おつかれサマンサ!」
『おつかれサマンサー』
手を振る兄に微笑み返す。
「んじゃっ、今度こそ…飯行こうかっ!」
兄が立ち上がると、虎杖くんと野薔薇ちゃんも、待ってましたと言わんばかりにドヤ顔で立ち上がる。
「ビフテキ!!」
「シースー!!」
トゥース!と言いながらアピールする2人。
「まっかせなさーい!!Aと恵は?」
お兄ちゃんは親指でグッジョブしたあと、ビシッと人指をこちらに向けて聞いてきた
『デザートが沢山あるなら何処でも』
「ふむ!恵は?」
「……」
「?
_じゃ、行こっか〜」
虎杖くん、野薔薇ちゃんを引き連れて歩き出したお兄ちゃん
スマホを覗いても尚 返事が来ないので諦めたらしい。
「あ」とようやく気づいた恵に声をかける
『恵〜はやく!』
「ハァ…はいはい」
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩( ᐛ )و (7月8日 15時) (レス) @page33 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 絵がうますぎます! (6月8日 6時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
松野星月(プロフ) - 続き楽しみ!早くみたい (2022年12月30日 12時) (レス) @page37 id: 7e5eb61c5c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 最後不意打ちでナナミンの「シスコンはクソだ…」にまじで吹いてしまいましたwww笑いを提供してくれてありがとうございます! (2021年12月28日 22時) (レス) @page48 id: dd9bdc737b (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ariaさん» 笑ってもらえて良かったです!笑笑 (2021年4月7日 22時) (レス) id: 6023f727dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:saya20071025 | 作成日時:2021年1月21日 20時