off. ページ30
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以下のお話は、2020年春あたりの時系列でのできごとです。
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都内某所、とある高層マンションの上階に、彼女は住んでいる。
エントランスでやや緊張気味に部屋の番号を入力してインターホンを押すと、仕事場で聞く声より少し間延びしたような、リラックスした声で「今開けるねぇ」と。
エレベーターで上昇しながら腕時計に目を落とすと、約束の時間の十分前だ。……どこかで待ち合わせ、とかならまだしも、家にお邪魔するのにはちょっと早く来すぎたか。迷惑とか思われたかな。いや、彼女のことだからそんなこと言わないだろうけどそれでもうんぬんかんぬん。
うだうだと後悔している間に、もうエレベーターは音もなく彼女＿＿りっちゃんの住む階に到着していた。
＿＿
「ふふ、えのくんが一番乗りだったね」
他の二人、まだしばらく来ないみたいだよ。そう言って、りっちゃんはにっこりと笑った。
ふかふかのソファをすすめられて腰を下ろし、俺は大きなダイニングテーブルの椅子に座ったりっちゃんに顔を向けた。
「うっ。ごめんね、俺早く着きすぎた？」
「ぜーんぜん！……あっ、そう言えばグループLINE見た？悠一さんがちょっと遅れるって」
「そう言えば見てなかった」
いそいそとスマホを取り出して確認したのは、今度始まるアニメ、“呪術廻戦”で高専の一年生＋五条先生を演じる四人で形成されたグルーブLINEだった。
そう、俺が今日りっちゃんの家にお邪魔したのは、以前現場で何気なく話題にした“誰かの家で宅飲みしたいね”を実現するためなのだ。
とはいえ、ありがたいことに忙しくしている俺達が全員そろうことはなかなか難しく。この話は流れそうになっていたけれども、りっちゃんのおかげでようやく現実となったのがこれからのことである。
「にしても、りっちゃんが一日オフとか、珍しくない？」
「まあねぇ。でも、お仕事は楽しいし、今日も結局仕事の確認ばっかりしちゃった」
「ああ〜、それ、割とあるある」
「でしょ？」
結構人見知りというか、内向的な性格の俺だけれど、りっちゃんとは何故かゆったりとして会話出来る。きっとそれはりっちゃんが柔らかい雰囲気を持っているからで。
ただ漠然と、好きだなぁ、なんて思う。
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。 - 名前変更出来ないので変更出来るようにしてください (6月18日 8時) (
レス) @page1 id: 938fc02c93 (このIDを非表示/違反報告)
水無月のぞみ - 何で名前変えられないんですか？ (2022年1月17日 16時) (レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼きぷりん。 | 作成日時：2021年11月27日 10時
