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第十二話 神の双子、その使命〜トラゲイ連続殺人事件8〜 ページ13

アベラール邸。
『一番目のサンタクロース』ジュリアは、自室で新聞に目を通しながらコーヒーをすすっていた。もちろん、傍らには赤猫だ。

脳裏には、今エルルカと対峙しているであろうヘンゼルとグレーテル。
ジュリアが双子にエルルカの足止めをさせている理由、それはここでエルルカに大きな手傷を負わせて、『人形』の回収を僅かでも遅らせることにある。
すぐにマルガリータ及び人形を止められることは都合が悪い。彼女には、もっと大きな『悪意』を撒いてもらわなければならない。

ヘンゼルとグレーテルには、もう一つ役目がある。
今回の戦闘でそれを果たす機会は多く巡まれるだろう。



戦場となった、千年樹の森。
そこでは今もなお、『神の双子』と『悠久の魔道師と、その弟子』との激闘が繰り広げられていた。
一度は空から攻撃していたグレーテルを地上に引きずり降ろし、エルルカ側が優位に立ったかと思われたが…
さっきまで気絶していたヘンゼルの横槍が入り、グレーテルに決定打を与えることはできなかった。

『神の双子』は、実に多様で高クオリティな攻撃を仕掛けてきた。
氷の術、焔の術、雷の術…
エルルカ達はそれらの攻撃を全て紙一重でかわしてきたが、そろそろ限界が近づいてきたようだ。
魔力切れだ。エルルカの方はもう、少し涼むのに使える程度の風しか起こせない。
元々は神の同族であったグーミリアには、まだ目立った消耗は見られないが、エルルカ達に危険が迫っていることは明らかだろう。

「ヘンゼル、今絶好の機会じゃないかしら。」
神の双子には、サンタクロースから与えられた一つの使命がある。
ついでだ。それを、今果たそう。

第十三話 ヘンゼルの解放呪文〜トラゲイ連続殺人事件9〜→←第十一話 魔道師師弟VSグレーテル〜トラゲイ連続殺人事件7〜



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雪兎(作者) - お久しぶりですー 私も勉強あってなかなか来れませんが頑張ります!お互いに受験など、頑張りましょう! (2015年7月7日 14時) (レス) id: d1230db64e (このIDを非表示/違反報告)
祀桜 - お久しぶりです。私もテストやら三者懇談やらで、かれこれ一か月ぶりに来ました。これからも更新頑張ってください! (2015年7月3日 17時) (レス) id: e3d128c88a (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(作者) - 『文章を上手く書く方法』で検索したら、いいページが出てきました。これを参考に精進していきたいと思います! (2015年7月2日 21時) (レス) id: d1230db64e (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(作者) - それにしても、自分の表現力のなさに辟易としてしまいます…どうすれば上手く書けるでしょうか? (2015年6月26日 21時) (レス) id: d1230db64e (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(作者) - おお、お気に入りにしていただいた方が三人も…嬉しい限りです! (2015年6月26日 21時) (レス) id: d1230db64e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪兎 | 作成日時:2014年12月26日 17時

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