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episode26. ページ28
あかねには、一緒にご飯を食べに行こう、と言った。2人で、とは言ってないけど、きっとあかねは私と2人でご飯を食べるつもりでいる。
あなたの推しが来ます、と言えたのは、前日になってからだった。
「ま、まふさんが……？」
「うん、そう……」
「……の」
「え？」
「なんでもっと早く言ってくれないのよ！！！」
こんなに大きな声のあかねは何年ぶりだろうか。
バタバタと慌てふためくこの家の主は、洗面所とこの部屋を行き来し始めた。
「こんなことならいいパック買ったのに！！」
なんて、しっかりと女の子してる。
キヨの前の私なんて、もはや醜態晒しまくってるからな。今更どうしようもないわ。
「……キヨもくんの？」
「くるよ」
「……ふーん」
何着ていけばいいの！！ なんて慌てふためくあかねを前に、私はどこか落ち着いていた。
自分よりパニックになってる人を見ると落ちつくとか、そーゆーことだろうか？
ちょっと違う気もするけど。
「何考えてるんだろ、キヨ」
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作者名：咲希さん | 作成日時：2020年12月22日 15時
