last take2. ページ12
キヨくんとAに、フラワーシャワーを浴びせる為、俺たちはチャペルの外の大階段へと移動する。
その時に、ボロボロと泣いている俺を見たうっしーは、キヨの母親より泣いてるとバカにされたが、そのくらいが今の俺には丁度良くて、うるせーと笑った。
眩しいくらいの晴天に包まれて、2人を待つ。
その時は意外とすぐにやって来て、階段の上の方、親族であろう人達がざわついた。
来る。
また泣いてしまうのではないのか、そんな不安を和らげてくれたのは、俺の1段下で2人を待つガッチさんだった。
そっと背中に手を置いて、まるで大丈夫だよと言ってくれているようで。
思わず振り返ると、ガッチさんは笑ってくれていた。
「大丈夫だよ」
欲しい言葉をくれるガッチさんは、さすが大人だなぁと、その時ばかりは本当に感謝した。
「ありがとう」
お礼を言ったその時、うっしーが声を出した。
「おい、レトルト、ガッチさん、きたぞ！」
そう言われて視線を戻すとフラワーシャワーを浴びながら、ゆっくり降りてくる2人を捉えた。
同じタイミングで、キヨくんもこっちを向いた。目が合うと、キヨくんはイタズラに笑って。
「えっ、キヨ！？」
Aを横向きに抱えた。いわゆるお姫様抱っこってやつ。
「あっぶねーぞ！」
階段の途中だったものだから、うっしーは叱りながら手に持った花弁を2人に向かって投げる。だけどその顔はニヤついていて、2人のことを心から祝福していた。
「キヨくんカッコつけんなや！」
俺もできる限り笑って、花弁を投げた。
キヨくんは、ひゃひゃひゃ、と笑って、
「カッコつけてねーし！」
と叫んでいた。
「キヨおめでとー！」
俺の横ではガッチさんが笑って、花弁を降らす。
「おう！」
そう言うと大階段を駆け下りて、一番下でAをそっと下ろすとそっと額に口付けた。
「2人とも幸せでいろよ！！」
俺が叫ぶと、2人は顔を見合せてから。
「あったりめーよ！！！」
と笑った。
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咲希さん(プロフ) - あるふぁさん» コメントありがとうございます！ほんとに嬉しいです……！！ 自分で作っててほんと報われろってなりました。悲しい。もし良ければ他の作品も見てくださいー！ (2021年8月11日 19時) (
レス) id: b98c56f2f0 (このIDを非表示/違反報告)
あるふぁ(プロフ) - 物語の中に歌詞が自然に埋め込まれているのが凄いと思いました。こんなに感動したのは久しぶりです。本当に面白かったです。 (2021年7月26日 14時) (レス) id: 6bd59ee699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲希さん | 作成日時：2020年11月28日 20時
