49話 ページ1
「頼んだぞ立向居、飛鷹!」
体力の限界を迎えた基山と綱海。鬼道と土方にそれぞれ支えられながらピッチを去る彼らに代わって入る立向居と飛鷹に、円堂はゴールから声を飛ばした。
「もらった!」
試合再開。豪炎寺からボールを受け取った吹雪が上がっていくものの、荒い息と今にも
「吹雪!」
「まだだ…まだやれるっ…!」
辛うじてこぼれ球を拾った鬼道。体勢を崩した吹雪は豪炎寺に声をかけられると目を強く瞑り、そして開く。震える足と眩む視界には気付かないふりをして立ち上がった。「僕にパスを!!」追い越していった鬼道と豪炎寺を追うように再び走りだし、右手を挙げてボールを要求する。
「ウルフレジェンド…!!うおおああああっっ!!!」
相手からの激しい当たりと肌を焦がす勢いで照り続ける太陽。体力はすでに限界で、それでも吹雪は声を枯らしながら吼える。
「ストームライダー!!」
そんな吹雪を嘲るように笑うナセル。左足を軸に素早く回転し発生させた巨大な竜巻は一瞬でシュートを呑み込み威力を削る。勢いを失ったボールは地面に叩き込むかのように強く押さえ付けられた。吹雪は茫然としながらも重い体に鞭打って立ち上がる。額に滲んでいた汗が頬を伝い、芝生に落ちた。
「ふん、この程度か」
「そんな、」
「吹雪───っ!!!」
少しでもこの状況が好転したら、少しでも仲間の気が楽になったら。そんな思いで打ち込んだシュートは難なく止められられたうえに、ついに体力が限界を迎えてしまった。膝をついた吹雪は重力に従ってどさりと芝生に倒れ伏す。円堂は思わず叫び、弾かれたように吹雪の方へ駆け寄っていった。
「しっかりしろ吹雪…!」
「っ…」
僅かだが意識はあるようで、
「そろそろ限界だな。この気温の中、よく頑張ったと認めてやろう」
「何…!?」
その言葉に吹雪の周りにいた円堂、豪炎寺、鬼道、水城、風丸が一斉にビヨンの方を見遣る。彼も彼の仲間もこの暑さの中平然と立っており、誰一人、疲労の色を見せてはいなかった。
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bizyu(プロフ) - とても面白くて一気読みしてしまいました！これからまた読み直そうと思います！ご自身のペースで更新してくださると嬉しいです(◍•ᴗ•◍) (12月28日 21時) (
レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とても面白かっです！！続きが気になりすぎて夜しか眠れません。更新よろしくお願いします (12月15日 18時) (レス) id: 51c9a307dd (このIDを非表示/違反報告)
サカナ(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます！思わず一気見しちゃいました笑更新楽しみにしてます！ (10月29日 22時) (レス) @page29 id: ff0b9e3173 (このIDを非表示/違反報告)
テオ - とても面白かったです！続きが気になります！！また書いてくれるのを楽しみにまっています！ (8月31日 9時) (レス) @page29 id: 715df6a9c3 (このIDを非表示/違反報告)
チョコドーナツ(プロフ) - またまた戻って来てしまいました……！イナズマイレブン熱はいつになっても冷めないようです笑何度読んでも面白くて最高です！ (8月21日 19時) (レス) id: 915577a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：不二市
| 作成日時：2019年1月7日 3時
