【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス IV (ページ1)

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146話ページ1

「「「ガイアブレイク!!」」」

「今です、円堂さん!」

「いくぜじいちゃん、究極奥義!正義の、鉄拳!!」

ファドラが雷門ゴール前に上げたボールはそのままメトロン、マキュア、ゼルによってシュートとなる。前回円堂からゴールを奪ったそのシュートは他の必殺技と同様威力が上がっていた。しかし円堂も負けていない。ベンチからの立向居の声を聞きながら究極奥義である正義の鉄拳を繰り出し、見事に弾き返したのだ。

「この手応え…さすが究極奥義だ…!これさえあればイプシロン改だけじゃない、ヒロト、いや、ジェネシスだって止められる…!」

自身の拳を見ながら手応えを感じて自信を付ける円堂。まさか完璧に止められるとは思わず愕然とするイプシロン改に、喜び安堵する雷門イレブン。そんな中、やはり違和感を感じた立向居は春奈の隣で首を傾げ円堂を見ていた。

「ボルケイノカット!」

「フレイムダンス!」

「旋風陣!」

攻め込まれても円堂に感化された雷門イレブンはイプシロン改の攻撃を悉(ことごと)く防いでいく。イプシロンだけではない、雷門も確実にレベルアップしているのだ。

「ローズ、スプラッシュ!」

「ワームホール…」

リカが必殺技を放つもワームホールに簡単に防がれてしまう。悔しげに歯を食いしばるリカ。「浦部のシュートはデザームに通用しない!」と実況する角馬。なかなかに辛辣だ。

「デザームから唯一得点を上げている吹雪は、いつシュートを打つのか!?」

「お前だ…お前が打ってこい!!」

吹雪の事情を知らないとはいえ、それらの言葉は確実に吹雪を苦しめていた。やはりフォワードの吹雪士郎しか求められていないのかと。デザームが指差し、吹雪に向かって勢いよくボールを蹴り込む。それを受け取ってゴールを見据えた吹雪。

「気にするな吹雪、お前は自分のプレーをすればいいんだ!」

「分かってる…。始めからそのつもりさあっ!!」

鬼道が声をかけると返事をして上がっていく。豹変した様子に鬼道は息を呑み、円堂が名前を呼んだ。「どうして…!?」秋が声を上げる。陽花戸中でもう吹っ切れたと思っていた雷門イレブン。だが、まだだった。

確かに冷静に考えれば、あのときはただキャパオーバーして倒れただけなのだ。根本的な原因は、まだ解決してはいなかった。雷門イレブンでそれに唯一気付いていた水城は気性の荒くなった吹雪を目で追う。そしてフォローするために、走り出した。