【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス II (ページ41)

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89話ページ41

「ローズ、スプラッシュ!」

「この動きなら、円堂さんのように…!マジン･ザ･ハンド!!…ああ!?」

「「ツインブースト!!」」

「今度こそ…!マジン･ザ･ハンド!!ぐうう!!」

リカのローズスプラッシュに、鬼道と一之瀬のツインブーストが立向居を襲う。なかなか惜しいところまでいっているのだが完成には届かず、これで雷門は3点目だ。

「いくぞ円堂!」

「おう!」

ボールを持っていた一之瀬が円堂を呼ぶ。それに返事をしてゴール前から離れて上がってくる円堂に陽花戸イレブンが驚くが、土門も共に走っているのを見てどの必殺技なのかを理解した。フィールドに三本の線が走り、一点で重なる。そこから発生した炎から燃える鳥が生まれた。

「「「ザ･フェニックス!!」」」

それを立向居が未完成のマジン･ザ･ハンドで受け止めるも、マジンが消滅してゴールに突き刺さる。「これが…ザ･フェニックス…!」振り返って背後のボールを見るとそうこぼした立向居。その瞬間ホイッスルが鳴り響き試合が終了する。4-0、雷門中の勝利だ。

『お疲れ立向居君。凄かったよー』

「あっ、お、お疲れ様です水城さん!いえ、俺なんてまだまだです…」

『そんなことないよ。どんどんマジンの色が濃くなってたし、完成も近いね!』

「あ、ありがとうございます…!」

『でも立向居君のゴッドハンドとも対決したかったなあ。後でやろうね』

「はいっ是非お願いします!!」

試合が終わり両者を讃え合う。水城は立向居と話していたものの、ふと円堂たちの方を見ると立向居を見ていたので、気付いていない立向居に指で示して教えた。

「え、円堂さん…ありがとうございました!!」

「おう、こちらこそ!」

そう言って手を差し出す円堂。それを見た立向居は、汗と泥まみれの手をズボンで拭ってから手を重ねた。

「マジン･ザ･ハンドは、お前なら絶対にできる!」

「!!…ありがとうございます!!」

握手する円堂と立向居を見守る水城。そして不意に周りを見渡し気付いた。吹雪がいないことに。

「なんとかアツヤを抑えたけど、もっと完璧じゃなきゃいけない…。…そうだ、次のゲーム、僕がシュートを打とう…。アツヤ、良い考えだろう…?」