17話 ページ17
「で、どうする?」
「どうするって言われても、漫遊寺があれじゃあな…」
「全然分かってないんだもんなあ!!」
『試合しなくても学校壊されちゃうんでしょう?』
「ああ、ジェミニストームは傘美野中ってとこが棄権すると言ったら学校壊そうとしてたからな」
「代わりに戦った俺たちも負けて、結局壊されちまったんだがな…」
景色が橙色に染まっていく。あの後結局雷門イレブンは何もすることができず、学内のグラウンドの一つに拠点を置かせてもらって待機中だ。襲撃予告があったもののそれは今日ではなく、雷門イレブンは途方に暮れていた。
だらだらと時間は過ぎ、マネージャーたちが夕飯の準備を始める時間になる。そこはマネージャーたちに任せて、選手たちはイナズマキャラバンのそばで輪になって座り込み話し合いをしていた。
「考えても仕方ないさ!俺たちは俺たちで、今できることをするだけだ!!」
「できること?」
「…特訓だな?」
「ああ!」
行き詰まり士気が下がっていくメンバーを円堂が鼓舞する。
「相手はエイリア学園のファーストランクチーム!こっちももっと特訓して、強くなんないとな!!」
「そうと決まれば、早速練習場所を探そう!」
響木に「宇宙一のサッカーバカ」と称される円堂だが、キャプテンとしてチームの精神的支柱となっているのも事実。『なるほど、これが雷門か』と水城は一人納得した。
「練習場所ならあるよ」
「ん?」
「この向こうに川があって、その河川敷でならサッカーできるって」
両側に女子生徒を侍らせた吹雪。こちらもどこかで見た光景である。雷門イレブンは再び困惑した。
『吹雪君凄いね』
「お前が言う?」
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作者名：不二市
| 作成日時：2017年9月20日 9時
