【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス (ページ48)

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48話ページ48

「パパ!」

「おかえり夏未」

キャラバンから最初に顔を出した夏未が久しぶりに父、雷門総一郎を見て嬉しそうな声を上げる。

「今新しい校舎を建てているところなんだ」

「学校が元に戻るまでに、この戦いが終わると良いけど…」

今はまだブルーシートに包まれた、校舎になる建物を見つめた。

「…諸君、よく戻ってきてくれた!」

雷門は正面を向き、イナズマキャラバンから出て整列する雷門イレブンに労いの言葉をかけた。

「夏未から報告を受けたが、真･帝国学園には正直驚いたよ。苦しい戦いが続くが、君たちならば必ず成し遂げられる。頑張ってくれ!…とは言え、休みも大切だ。短い時間だが、疲れた体を休めてくれたまえ」

大人として、指導者として、まだ中学生である彼らを元気付け鼓舞する。自分たちを対等な存在と認識し、裏のない真っ直ぐな言葉に雷門イレブンは気分が高まるのが分かった。

「ワイバーン…」

「ブリザードッ!!」

そこから時間は経過し、所変わり河川敷。見舞いに行った後鉄塔広場に行き、久しぶりにタイヤ特訓をする円堂とそれを見る秋。イナビカリ修練所にて必殺技の習得をしようとする木暮と見守る春奈。それ以外のメンバーは大体そこにいた。先程の杉森と闇野も一緒である。

『染岡君、足もう大丈夫なのかな?』

「必殺技連発してるからもう大丈夫なんじゃない?」

ゴールキーパーである杉森に見せてやろうとワイバーンブリザードを打つ染岡と吹雪。杉森も特訓でき、染岡と吹雪も連携を強化できるのでwin-winの関係ではある。だが先日負傷したばかりなのに大丈夫なのだろうか、とベンチ休憩していた水城は呟き、それに塔子が返す。見ている分には特に気にはならないのだが。

「おーい水城!!」

『はーい?』

と、ここで染岡がゴール前から水城を呼ぶ。声を張り上げさせるのも悪いだろうと思い水城は駆け足でそちらに向かった。

「杉森!こいつが水城一青。フォワードじゃないが、強力なシュートを打つんだぜ!」

『あっ杉森君よろしくねー』

「え、あ、よっよろしくな!」

『それで、どうしたの染岡君?』

「ああ、アクアトルネードを打ってほしいんだ」

水城は染岡に用件を尋ねる。先程まで豪炎寺の話をしていたが、ファイアトルネードから、トルネードといえば水城も使うじゃねえか、という流れのようだった。杉森のレベルアップに加え、そこにいる闇野のダークトルネードへのヒントとして打ってほしいそうだ。