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44. ページ44

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「…よし、行くか。」





「……えっ、?」









2人で迷っていても仕方ない。





頭の良い旦那は、

そのことにいち早く気づいたのでしょう。





いつもは慎重派なのに、





珍しくこの時は、割り切っていました。









「行こう、みんなで。
のんちゃんのデビュー戦になるかもしれへんねんからさ。
なぁ! 大毅!? 行きたいよな!?」









指をピタッと揃えて、口の横に手を添え、

比較的大きな声でそう言った、旦那。





大毅が、びっくりしてピクッとしてました。





もうそんなデカイ声出さんでも聞こえてる、

って顔して。笑









「…っでも、何かあったら……」

「そんなネガティヴなこと考えてもアカンって。
大毅がいける、って言うたら行けんねん。
連れて行ってあげよ?」









なかなかに根拠のない言葉。





大毅が病気になって、

旦那は直感思考が働くようになりました。





理屈、論理、証明。





そんなことばっかで、難しく物事を考えていたのに、

いつの間にか、なんとなく、で物事を考えたり、

思うことも増えたなぁ、と本人も言っていましたし。









「大毅? 薬飲んで、行こな?」

「……ん、?」

「薬、飲んで、のんちゃん応援行くぞ? いけるな?」

「………ん。」









ソファーにもたれる大毅の手を取り、

旦那がそう言うと、嬉しそうに頷いた、大毅。





じゅんたありがとう、って言って、

笑顔で握られた旦那の手をトントンするから、









「お前、ほんま、変わらんなぁ。笑」









旦那は思わず、力の抜けた大毅の身体を、

その長い腕で、抱きしめていました。





何年振りでしたかね、

旦那から大毅に抱擁、なんて。笑





大毅のウザ絡みで逆はしょっちゅうあったのですが…笑





それくらい昔からお父さんっ子だったから、

この時は、本当に嬉しそうでした。





久々に、くふふっ、という、

笑い声まで聞けたぐらい。笑









「よっしゃ! みんな、あったかくしていこ!
だいきは、頭痛い以外になんかあったら、
絶対に、おかんに言うこと! ええね?」









抱き合う2人にちょっと嫉妬しちゃって、笑、

そう私が言葉を挟むと、

その嬉しそうなまま、こくりと頷いてくれた、大毅。





顔は、真っ白いままではありましたが、

薬を飲ませて、とにかくあったかい格好をさせて、





試合会場に、向かいました。





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- 昔から大好きなお話なので、もしよろしければ Wordに内容を書き出させて頂いても宜しいですか? どこかに投稿やアップなどは一切致しません。 (2023年4月12日 23時) (レス) id: 144323ef08 (このIDを非表示/違反報告)
mothernature110(プロフ) - 24時間テレビ出てほしいですよね (2017年4月2日 19時) (レス) id: 167eecf0f9 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - すごく感動しました。更新大変だと思いますが、これからもお願いします! (2017年1月4日 17時) (レス) id: 129d5a1fa9 (このIDを非表示/違反報告)
こためるこ(プロフ) - ほんとに号泣です ;_; もう涙止まりません! 更新頑張ってください! (2017年1月3日 2時) (レス) id: faa6f22767 (このIDを非表示/違反報告)
smile06302050(プロフ) - はじめまして!Twitter絡ませていただきます! (2017年1月2日 23時) (レス) id: a1e554584d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茉都香 x他1人 | 作成日時:2016年12月27日 20時

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