言えなかった気持ち(黒)4 (ページ48)

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｢…あ、は、はい。｣

愛未｢…え、そうなの？A。｣

｢…うん。愛未に聞きたいことがあって。
きょもくんにも話したいことがあったし。｣

京｢……そうだったんだ。｣

京父｢……だよね。じゃないと、
Aちゃんが連絡なしに突然来るって
ないだろうしね。
遠慮なく上がってて！
さ、母さん、俺呼んでたのも
夕飯作るの手伝ってとかでしょ？
手伝うから俺らはキッチンに行こう！
じゃあ、また後からね！Aちゃん！｣

｢…あ、ありがとうございます！
お邪魔します。｣

京母｢あ、お父さん！？
…まぁ、そっか。
じゃあ、また後からね、Aちゃん！｣

｢は、はい！｣

バタバタとお2人は
キッチンの方に向かっていった。

…おじさん、なんで分かったんだろうな。

というか、相変わらず
ご夫婦仲良いな。

私がそう2人を見てそう思っていると、

愛未｢…A、聞きたいことって？｣

｢…あ、う、うん。その、｣

愛未が心配そうな顔をして
私にそう聞いてきた。

…あれだけ、ひーくんには
今日、聞きますって
意気込んだけど
いざとなると、勇気が出なくなってきたな。

私が下を向いてそう思っていると、

京｢…愛未、ここでは言えないでしょ？
愛未の部屋に行こう。
ほら、A。｣

｢…あ、きょもくん。｣

愛未｢…あ、うん。｣

きょもくんが優しく私の手を
引っ張って2階にある愛未の部屋まで
連れて行く。

……2人とも、心配そうな顔してるな。

ほんと申し訳ない。

……でも、勇気出して
愛未に聞くんだ。

…………めぐのこと好きなの？って、

私は心の中で
もう一度小さく意気込んだのだった。