私達は異世界へと Season３

９５話 ページ4

Aside



触角先輩「ハートの女王の法律・第５６２条。『『なんでもない日』のティーパーティーにマロンタルトを持ち込むべからず』。これは重大な法律(ルール)違反だ！完璧な『なんでもない日』が台無しじゃないか！」


デュース「だ、第５６２条！？」



第５６２条かー……

昨日読んでたハートの女王の法律が全て書かれた本、第５５０条までしか読んでなかったわー←



人1「それ、いくつあるんですか？」


触角先輩「全８１０条。ボクは全て頭に入ってるよ。寮長なんだから当然だろう」


チャラ男先輩「あちゃー、こりゃヤバイ。……トレイ君、知ってた?」


パティシエ先輩「俺が暗記出来てたのは第350条までだ。完全に油断してた。タルトの種類にまでルールがあるなんて……」



パティシエ先輩が意図的にやったわけではないのか。ま、意図的だったら１発ぶん殴ってるけど←



触角先輩「ハートの女王の厳格さを重んじるハーツラビュル寮長であるボクが、この違反に目を瞑ることはできない。マロンタルトはすぐに破棄しろ！それから、こいつらを寮外へつまみ出せ！」


エース「ちょっと待てよ！そんな無茶苦茶なルールあるか！」


グリム「そうだゾ！捨てるんだったらオレ様が食う！」


パティシエ先輩「寮長、申し訳ありません。マロンタルトを作ろうと言ったのは俺です」


チャラ男先輩「そうそう。まさかそんな決まりがあるなんて思ってなくて」


触角先輩「作ったことは重要じゃない。今日！今、ここに！持ち込んだこと“だけ”が問題なんだ！」



先輩達の言葉は触角先輩に一蹴されてしまった。マロンタルト、捨てられるのか



A「そんなのに従ってるなんて、バカでしょ」



気付いたら、口に出していた。慌てて口を塞いだ

多分今の私の顔、( ͡° ͜ʖ ͡°)こんな感じ←

言うつもりはなかったが、時既におすし←遅し

何やってんだ私！こんなの火に油注いだようなもんじゃん！……いや、もういいや。言っちゃうか



触角先輩「馬鹿……だって？」


チャラ男先輩「ちょ、ストップ！それは言っちゃダメなやつ」


A「んなもん知るか。私だってそれ作った１人なんだよ。捨てるとか簡単に言ってさー、作った私達の気持ち、考えられないの？」


エース「そーだよ。ルールに従ってタルト捨てるなんて馬鹿だって思うだろ。ふざけんなよ」


デュース「俺も２人に賛成です。ルールは守らなければいけないものだとは思いますが……さすがに突飛すぎる」

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