くだらない戯言しか吐かない ページ14
何とか天国に帰って来たけど、扉を通過したタイミングで門番の天使がやって来て目が合った。不自然じゃない程度に挨拶をしたけど、むこうはどう思ったのか。むこうも笑顔で応えてくれたけど。
程よく仕事を終えて帰ろうとしている中、他の天使に誘われた。その天使たちで遊びに行くそうな。でも、少し乗り気じゃないので断った。
「ごめんなさい。手伝ってもらっちゃって」
帰ろうとしたけど、他の掃除係の天使と鉢合わせた。その天使は破られた窓の破片を掃除し、業務外でも頑張る姿に目を惹かれて一緒に掃除した。結構大きな窓故に、その専門の天使を呼んだ。窓を入れて請求額を見て驚いたり、お礼の言葉を受け取ったり。それで、もうこの建物内には天使はあんまりいないのではと思われる程度に静かだ。実はさっきの天使も残ってくれると言ったけど、断ってわたしだけで待ち続けた。だって、聞きたいことがあったから。
「請求書を見せろ！」
ようやくやって来たアダム様に言われて、そっと渡す。どうやら側近はいなくて、まだ話し易い。でも、側近がいなくて大丈夫なのかな。でも、確かに強い天使の内の1人らしいから大丈夫だよね。
共に部屋に入るように言われて、部屋に入ってお互いイスに座る。しばらく見ていた紙をどこかにしまって、わたしに目線を寄越す。
「聞きたいことがあるだろう、早く言え」
見透かされてた、まあ良いかと思いながら言葉を言う。
「その槍の前の持ち主の天使の話、と……？」
急に険悪な雰囲気を出した。今目の前にいる大天使様とその天使が近しい間柄だったって、さっきお手伝いした天使から聞いた。
「聞いて何になる？」
もしかしたら、この武器に認めれもらえるきっかがあるかもしれない。そう言葉を続けたけど、相変わらずこちらを睨んだまま。わたしも一端でも誰かの為になる天使として君臨したいから、そう続ける。
瞬間、背中に激痛が走った。真ん前には、怒りの色を雰囲気を強く滲ませているアダム様が至近距離で見えた。地面に倒れ込んでいて、その上にアダム様が覆い被さっている状況だった。
「ふざけるなッ！！！お前のような無意味な天使がなれると思うか！？甘ったれた思考や幻想を抱くな！！お前はつかえない天使だ！今の業務に当たっていると知らないのかっ！？地獄に出した瞬間に御陀仏だ！！分かったら、そのくだらない戯言しか吐かない口をとっとと閉ざせ！！」
迫力や言葉に打ちのめされ、頭の中の言葉を言えなくなった。
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