猫（のような生き物）の恩返し？（最後には執着を向けられ偏愛されて囚われた）

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それは夜遅くの仕事終わり…疲れた体に鞭を打ち家に帰ってから料理をするのも億劫で、今日はコンビニで弁当を買い終えて済ませた帰りだった。小さく｢ﾌﾟｴ、ﾌﾟｴ｣と鳴く何かにキョロキョロと辺りを見渡したのが運命の日…音のする方へと近付けば、そこにはダンボールがあり未知のものに対する恐怖心よりも好奇心の方が勝ってしまった私は恐る恐るそれを開けて覗いて見る。

するとそこには真っ赤な猫…のような生き物がいた。ギョロリとした大きな目、裂けたようなギザギザした鋭利な黄色い歯がこちらを見上げている。角？のような物も見えるが…た、多分猫、だと思いたい。警戒し威嚇するように｢ｼﾞｼﾞｼﾞ…｣と嫌そうなノイズ混じりの声を発する。

｢……｣
｢……｣

お互い数秒間見つめ合うも、やっぱり捨てられたんだよね…と良心が痛んだ。奇形児だろうこの子を育てられないと判断した誰かへ無性に腹が立つも、私はダンボール事優しく抱き上げる。猫は私を見て終始口角を吊り上げ満面の笑みを浮かべており、なぜか無言の圧力を感じた。余りにも強者感が強い…血でも付いているのか赤い毛並みが目立つ為、先ずは家に連れて帰り怪我の具合を見ないとな。そう足を進めたのだ。執筆状態：連載中