スグリとカキツバタ ページ37
※若干DLC前半スグリ
林間授業から帰って来たハルトくんに誘われて、キタカミの土地へと足を踏み入れた。一時期親戚筋の人が住んでいた地というだけあって、過去に数回訪れたことがある。それでもあんまり行ったことはなくて、友達っぽい人たちが少しできたくらいで。
「あ、A……！俺のこと、覚えてる……？」
着いて間も無く、黒髪の少年に話しかけられた。金色の目はどこか見覚えがあって、何となく思い出した。そうだ、スグリくんだ。懐かしさに任せて、ひたすらに話しかけていた。
「うん、うん……俺もいっぱい色んな体験をしたよ……辛いこともあったけど、今はきみに逢えたから……前振りだったのかなって」
少し暗くなった瞳に不安を感じたけど、嬉しそうにわたしの手を遠慮気味に握りながらもなかなか放さない姿に触れちゃいけないのかなと思ってしまう。
「おや、そのお相手は誰だぃ？」
「…………関係無いでしょ」
急に真横に現れたのは、わたしたちより背が高い個性的な髪型をした少年。彼はわたしをじいっと見たけど、スグリは眉間に少ししわを寄せてその人を見ていた。
「なかなか人に寄りつかない人が、気にする相手は気になるよぃ？」
「関係無い」
「おい、さっきから同じことばっかだなあ……じゃあ、お名前教えて欲しーなぁ」
背が高いのとぐいぐい近寄って来るのが怖くて、思わずその少年に名前を教えていた。すると顎に手を添えて、少し嬉しそうに笑みを作った。
それがとても近いから、視界の行き場が無い。何でわたしをこんなに見てくるんだろうか。
「教えてくれたのはAだぞー？オイラ、カキツバタっつうんだ。いつでも呼んでねぃ？」
「そっちがムリやり名前を言わせたでしょ……白々しい」
「そんなに殺気立っちゃって。別にそこまですることじゃないよぃ？」
「心当たりがないなんて言わせないけど」
片手を離して、今度はカキツバタをわたしたちから離そうと手を添えて外側へと向かわせた。それは嬉しいけど、今度は代わりにスグリがぴったりくっ付いてきた。いや、ちょっと、あの、その、恥ずかしい。
「近付かないで……！イヤがってる……！」
牙をむいているようにカキツバタに対して接している。しかし、彼は特に気にした様子は見せずにからから笑った。
「じゃあ、今度2人だけの時にじーっくり話そうかい？」
その言葉を吐きながら、ひらひらと手を横に振って去った。スグリは警戒心をとかずにいなくなるまで見ていた。
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さとうみさん(プロフ) - 彩華姫さん» コメントと感想ありがとうございます。彼を書くと重々しい存在に変貌しちゃって……原作以上に執着が激しいタイプになります。そのように仰っていただけて光栄でございます。 (1月26日 22時) (
レス) id: aad9d9a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
彩華姫(プロフ) - え？最高かよ。スグリ君可愛い！一生見ていたい！ (1月26日 11時) (レス) @page37 id: 8536fab23c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - さとうみさんさん» ヤンデレですか？！？！気になりますね.....無理の無い更新で頑張ってください！ (9月12日 13時) (レス) id: 2f33ea34aa (このIDを非表示/違反報告)
さとうみさん(プロフ) - ひなさん» ご感想ありがとうございます。実はヤンデレ書こうと思ったんですが、急にこっちのお話が書きたくなってこっちになりました。ヤンデレトウヤくんはべつの機会に……(予定未定) (9月12日 6時) (レス) id: aad9d9a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 書いて頂きありがとうございます！！再会のお話とっても好きです....！！ (9月12日 6時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
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