ネモとチリ ページ17
※前回の「チリ」の続き
「アカデミーのOBのA先輩ですか！？」
快活な声の方に向くとポニーテールの少女がわたしを見ていて、嬉しそうに詰め寄る。よく見れば、チャンピオンのネモと気付いて、大急ぎで挨拶する。
「先輩の本、読ませていただきました！博士に引けを劣らない、ポケモンに対する熱量と研究の考察を分かりやすく書かれていらっしゃって、感激しました！」
確かにわたしはアカデミーの学生だった頃の課題で、ポケモンに対する考察をイラストを交えて描いたり書いたりした。校長が甚く感動してか、わざわざ本にしてアカデミー内の施設に置いて良いかと言われたことがあった。まだ残っているのかと思うと、ちょっと恥ずかしい。
一切止まらずに言う彼女に圧されていると、後ろから肩をがっちり捕まれる。
「自分たち、楽しそうな話してるやん？チリちゃんも混ぜてやー」
「四天王とお知り合いでしたか！流石です、先輩！」
「本って何の話？自分、本でも書いてたんで？」
ただ昔アカデミーに通っていた頃に関わらされたと簡潔的に言うと、目を輝かせ始めた。
「アカデミーに彼女の書いた本があるんや、今度行ってみるで」
「日程を教えていただければ、校長にお話ししておきます」
「どうも、おおきにー」
彼女たちの話がずんずん進んで行き、口を挟む余裕が無い。ようやくこちらの話を聞いてもらえる頃、彼女たちの話が終わった様子であった。
「連絡先交換しません？先輩とお話したいこと、いっぱいあるんです！」
彼女はスマホを取り出し詰め寄ってくる。圧され気味で、交換することになった。交換し終わった頃には、とても嬉しそうだ。と思ったら、お礼と別れの挨拶をしてから忙しそうに去った。
「1つ聞いてええか？」
了承したら、少し不貞腐れた表情の彼女と目が合う。そして、同じく表情と似た声で言った。
「チャンピオンのあの子とは連絡先交換したのに、チリちゃんとは交換してくれへんの？」
そう言えばそうだった。連絡帳を見ると、先程のネモと家族と数人の知り合いしかない。チリの名前は無い。
「へーそーなんやー」と明らかに不貞腐れて、腕組みをしてそっぽを向いた。おそるおそる彼女に、スマホを持ち直しながら連絡先を交換しないかと言う。
「自分から言ってくれるなんて……おおきに！」
にこにこのチリと、流されて連絡先を交換した。さっきまでのは演技かと疑うしかなかった。
「ふふ、ええなあ。用が無くても連絡させてもらうで！」
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さとうみさん(プロフ) - 彩華姫さん» コメントと感想ありがとうございます。彼を書くと重々しい存在に変貌しちゃって……原作以上に執着が激しいタイプになります。そのように仰っていただけて光栄でございます。 (1月26日 22時) (
レス) id: aad9d9a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
彩華姫(プロフ) - え？最高かよ。スグリ君可愛い！一生見ていたい！ (1月26日 11時) (レス) @page37 id: 8536fab23c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - さとうみさんさん» ヤンデレですか？！？！気になりますね.....無理の無い更新で頑張ってください！ (9月12日 13時) (レス) id: 2f33ea34aa (このIDを非表示/違反報告)
さとうみさん(プロフ) - ひなさん» ご感想ありがとうございます。実はヤンデレ書こうと思ったんですが、急にこっちのお話が書きたくなってこっちになりました。ヤンデレトウヤくんはべつの機会に……(予定未定) (9月12日 6時) (レス) id: aad9d9a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 書いて頂きありがとうございます！！再会のお話とっても好きです....！！ (9月12日 6時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
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