ヒュウ ページ16
久しぶりにイッシュ地方に戻って実家に帰る。お母さんがわたしを迎え入れてくれて、"おふくろの味"を堪能した。お風呂に入って夜風を浴びたくて外に出た。きらきらの星が埋め尽くされている夜で、満天の星空を見上げる。
「……オマエ、Aか？久しぶりだな」
星空と月が明るいから、声とシルエットが照らされて誰か分かった。ヒュウと分かった瞬間、彼は近寄って来た。つんつんした黒い髪と眼差しで、全然変わっていないと思うと懐かしさで胸がいっぱいになる。
1年前、夢を追ってイッシュ地方から出たけど、今こうして帰って来て幼馴染と再会している。彼の妹の話とか、元プラズマ団の人たちの活動に手をかしている話とか、色々話してくれた。わたしはバトルは全然ダメだったけど何とかプラズマ団の残党たちを倒していったので、彼の苦労も何となくだけど分かる。
「悲しいことを言わないでくれ、Aはやってくれた。オレはあの時怒ってばかりだったしな」
そう言えばそうだった。彼の妹のポケモンの行く先を知りたがっていて突っ走っていた。それをいつも止めていて、無謀だと何度も言い聞かせた。それが救われたのかと言われると不思議だ。
「あのな！そっちが自分が役立てなかったと言ったから、オレの当時のことを思い出しながら言ったんだぞ！そういう反応は無しだぜ！」
少し不貞腐れた様子で、反論される。見た目や口調に反して、とても優しい。ごめんと言えば、少しツーンとした様子で目を反らした。
「オレは今日は、オマエのことを褒めないぞ！」
指をさされて、よく分からない言葉を言われる。じとーっとした眼差しでこっちを見ている。明らかに不服そうで、それでも懐かしい感覚で嬉しくて笑ってしまう。
「昔っからそんな風だよな……ところで、夢は叶ったのか？」
夢はまだ叶ってない。だけど、無性に懐かしくなって帰って来ただけだ。そう伝えると、「そうか、頑張れよ」と言われた。ありがとうと伝えて、今度はいつまでいようかなと考えていた。
「あのさ、もしも、もしもだが、オレもついて行きたいって言ったらダメか？」
ヒュウの言葉に驚く。プロポーズみたいだと思うと、彼はまっすぐの眼差しで見てくる。
「オレは本気だ、Aと居たい。元プラズマ団の活動をして、離れることは辛いって分かったんだ」
その言葉にどうしようかと思ったが、少し嬉しかった。好きにしていいよと言ったら、急に抱き締められた。すごく嬉しくて、自分も背中に手を回した。
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さとうみさん(プロフ) - 彩華姫さん» コメントと感想ありがとうございます。彼を書くと重々しい存在に変貌しちゃって……原作以上に執着が激しいタイプになります。そのように仰っていただけて光栄でございます。 (1月26日 22時) (
レス) id: aad9d9a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
彩華姫(プロフ) - え？最高かよ。スグリ君可愛い！一生見ていたい！ (1月26日 11時) (レス) @page37 id: 8536fab23c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - さとうみさんさん» ヤンデレですか？！？！気になりますね.....無理の無い更新で頑張ってください！ (9月12日 13時) (レス) id: 2f33ea34aa (このIDを非表示/違反報告)
さとうみさん(プロフ) - ひなさん» ご感想ありがとうございます。実はヤンデレ書こうと思ったんですが、急にこっちのお話が書きたくなってこっちになりました。ヤンデレトウヤくんはべつの機会に……(予定未定) (9月12日 6時) (レス) id: aad9d9a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 書いて頂きありがとうございます！！再会のお話とっても好きです....！！ (9月12日 6時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
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