【歌い手】同じでも違うもの (ページ22)

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二十二日目.願いページ22

Aside

『うるさい』

浦｢はいはい｣

『……で？』

浦｢そんな睨まなくてもいいだろ？｣

『うるさい、早く話して』

浦｢……あのさ、なんでAはリスカしてるの？｣

『それ、は……』

さっきまでのふざけた表情とは打って変わって
真剣な表情で私を見つめる渉
私はそんな渉のことを見れなくてすぐに目を逸らした
自分でも分かるくらい焦った表情で

｢なんでリスカしてるの？｣

そう聞かれても答えられない
なんでって？答えがバカバカしいって分かってるから
自分が生きてるかどうか確かめるために切ってるんだって
知ったら頭がイカれてるって思われるかもしれない
バカじゃないの？って思われるかもしれない

それが怖いから言えないのに
誰かに傷のことを分かってほしくて

こんな矛盾を抱えてる私のことを受け入れてくれる人なんて
分かろうとしてくれる人なんているわけがない

でも、

浦｢大丈夫、俺は受け入れれる自信あるから｣

そう言ってくれた渉のこと信じてもいい？

『……っあの、ね、』

浦田side

Aは話してくれた

ずっと苦しくて自分が生きてるのかどうか確かめたかったこと
自分は生きててもいいのか確かめたかったこと
自分の存在を否定されてﾀﾋのうと深く切ってしまったこと

他にもいろいろ言ってたけど
文字数が足りなくなるからこれくらいにしとく((メタい

浦｢そっか…｣

そう言って相槌を打つことしか
俺には出来なかった
それでもAは涙を堪えて俺に話してくれた
ずっとずっと辛かったこと、苦しかったことを

だけど俺はそんなAのことを救うことは出来ない

『……ごめんトイレ行ってくる』

浦｢……うん｣

浦｢ごめん……本当にごめん……｣

俺は謝った
君が帰ってくるまでひたすら

浦｢……俺には分からないんだ……っどうしたらいいか……｣