戻ってきてよ、マネージャー。【ハイキュー】【烏野高校】 (ページ4)

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ーーーその後、担任がやって来たことでスガからの勧誘は一時的にストップ。

……ほんと、憂鬱。

そんなことを思いながら担任の話を適当に聞き流していると、前を向いたままのスガから小さなメモ用紙が回ってきて。

〝俺たち(・・)は、待ってるからな。〟

『 …余計なお世話だっての』

ごくごく小さな声で呟いたその言葉は、きっと私以外の誰にも届いていないだろう。

そして、スガから回ってきたその小さなメモを、更に小さく折りたたんで筆箱にそっとしまう。

ーーその後も適当に担任の話を聞き流し、朝のSHRを終えた私。一限目は…数学だ。

数学のノートをカバンから出し、同様にして教科書も取り出そうとしたのだが、どれだけ探しても出てこない。

……あ。昨日、宿題してそのまま入れ忘れちゃったんだ。

…仕方ない。3年2組に行くとしよう。

『ーー潔子！いる？』

「 …！A…！」

『ごめん、今日数学の教科書忘れちゃってさ。貸してくれない？』

「うん、もちろん」

『ありがと潔子！助かる！』

一年の時からの親友である潔子に教科書を借り、お礼を言って教室に戻ろうとしたんだけど。

踵を返した私の背に向けて、潔子が私の名前を呼ぶ。

「 A…！」

『ん？』

「 …その、……部活、戻ってこない？」

『 …！』

「菅原たちに散々言われて、もう嫌かもしれない、けど、

ーーー私も、Aには戻ってきて欲しい」

『 …っ』

「 …お願い、A 」

『 ……ごめんね。潔子』

潔子はずっと、誰よりも私の気持ちを汲んでくれてるから、今までもあまり言われたことがなかったその言葉。

だからこそ、潔子に言われると少し揺らいでしまう気持ちもあるわけで。

……でも、戻りたくても戻れないんだよ。

「 ……待ってるから。ずっと。」

『っ…潔子、』

「ごめんね、急に。…Aの気持ちもわかってるよ。

……でも、今年で最後だから。ーー後悔だけは、しないでほしい」

『 …、うん。』

潔子は私の気持ちを一番理解してくれてる、って言ったけど、それはつまり、私がどれだけバレー部が好きかも全部分かっているということで。

ーーー……私だって、戻りたい気持ちが1ミリもない訳じゃないんだよ。

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