もう、知らない。【Satoshi】 (ページ30)

今日:7 hit、昨日:1 hit、合計:53,533 hit

29 ページ30

私の最終的な順位は3位で、4位の子とはたったの4点差だった。

そのたったの4点が、私を勝たせてくれた。

そう思った瞬間、一気に涙が溢れてきた。

それは雨とともに流されていくけれど、
7つのそれぞれの思いは全部心の中に記憶してる。

みんなと戦えて良かった、

本当にありがとう。

感謝の気持ちでいっぱいだった。

顧問｢A、4位のあいつの分まで次頑張らなきゃな。｣

そう顧問が言ってくれて嬉しかった。

私はこの大会で辞めるつもりでいたし、
もし次に進めたとしても思い出に残すだけで、
次の大会を辞退しようと考えてたんだけど、
こんな風に顧問に言われたら辞退する訳にもいかない。

なら最後まで、あいつの分まで戦ってやる。

そう心に決めて、この会場を去った。

でも、まさかあんなことになるとは思わなかった。
やっぱり辞退するべきだったんだ、私。

けれど、辞退しなかったから智くんと話すことができた。

仲良くなれた。

私やっぱり、好きだった。

智くんのこと。