もう、知らない。【Satoshi】 (ページ17)

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私は和に会いたいんじゃなくて、智くんに会いたいの。

でも競技場には学校から遠いからなかなか来ないし、他に会える機会が無い。

県大会では会場が少し広くなって、おまけに県内の高校が集まるから友達を見つけることも簡単じゃない。

だから、県大会では智くんと会うことは出来なかった。

やり投げの競技の時間。

この時なら確実に見れる。

会えることは出来ないけど、智くんの姿は見れるから。

それだけで嬉しかった。

県大会はもちろんレベルが上がってて、智くんも苦戦してたみたい。

初めての県大会なのに、よくここまで頑張るなぁー。

私だったら、周りに圧倒されて怖気付いてるよ。。

高１のデビュー戦の時の自分を思い出していた。

私もあんな風に堂々とやれてたら良かったなー。

やっぱり、智くんの事が羨ましかった。

A(智くん、やっぱり記録伸びてる！)

智くんの競技を見ながら、彼への興味が増している自分を感じていた。