もう、知らない。【Satoshi】 (ページ14)

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和｢やっぱり見てたんですね、大野さんのこと。｣

いきなり隣に和が座ってきた。

A｢あ、うん。｣

和｢凄いっしょ？あの人。｣

A｢うん、凄い。かなり。｣

和｢でも県以上は無理でしょ、まだ。
始めたばっかだし。｣

A｢んー。多分ね？県のレベル高いからね。｣

俺も県止まりだしなぁー、と和也は天を仰いだ。

A｢大丈夫だって和也は。あと2年あるわけだし｣

和｢俺、そんなに頑張るの好きじゃないの知ってるでしょ？｣

A｢そこはあんたが頑張るって決めなきゃじゃないのよ。｣

和｢えぇーめんどくせぇからいいわー｣

A｢楽でいいねぇ、あんたは。｣

和｢どーもでーす｣

和也は今足を怪我してるらしくて、今回の大会はでないらしい。

本当は智くんと戦うはずだったんだけど、
今回ばかりは仕方がないって残念がってた。

和也も今日デビュー戦だったのに。

まぁ、次８月末に新人戦が始まるから、そこでの楽しみにしておくとするか！w

A｢あ、ごめん。そろそろ私行かなきゃ。｣

和｢おう、頑張って下さいねー｣

A｢さんきゅー！｣

智くんも頑張ってたんだし、私も結果出さなきゃ。

ずっと自分のために頑張ってきてたつもりの私だったけど、
きっとこの頃から誰かのためにって思ってたのかもしれない。

なぜか、ふと今気づいた。