魔界入りした胡蝶の夢3(魔入間+魔d!) (ページ9)

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101.捕まえた！ページ9

「遊戯(ゲーム)師団と魔術開発師団の物を延滞している生徒が同じだった場合、その悪魔が犯人である可能性は高い……」
『問題はその悪魔がどこに居るかわからない所ですよね……』
「あれ？スンスン……なんか甘い香り、する！」

香りに気付いたクララが何だか少し眠そうな目をした。甘い香りに……眠くなる……？ふと先日の魔植物師団での会話が思い出される。

『その香り、どっちから？』
「何か宛があるのか」
『宛、ではないかもしれないけど香りの原因にちょっと心当たりがあって……』

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『……居た！』

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「2年、エリゴス・シネル……魔術開発師団と遊戯師団から借りた器具で独自香水を製造しているところを張り込みの末捕まえました」
『香水は物質改変魔術を基礎に作って、精神沈静などの効果がある植物を蒸留し濃縮したものを加えていたようです』

イルマくんに連絡を入れて、生徒会の悪魔(ひと)達に捕まえた今回の事件の犯人を引き渡しに来た。捕まえたときに見えた香水を作るための物であろう実験器具はかなり複雑で、一目見ただけではその用途がわかりにくいものばかりであった。

かなりの技術、その技術の使用用途が間違っていなければ褒められるべきであろう技術力の使い道を何故今回の犯行に……

「貴様ッ！！どういうつもりだ！会長の失脚を狙うなど！」
「クッ……クククッ……愚かなり、我(こち)の野望は会長の失脚などではないわ……もっと崇高にして偉大……」

「そう！我の野望は＿＿

おしとやかなアメリ会長を！！この目に焼き付けることなぁるぃぃぃぃぃ！！」

「……は？」
「あっ、シネルって会長の親衛隊員か！！」
「隊長(・・)なり！！」
『その、つまり……？会長の厄介ヲタクってことですか？』

弁解なのか後悔してないという言い分なのかはわからないが話し続けるシネルに向けられる生徒会の悪魔(ひと)の視線の温度はどんどん冷たくなり、

「……よかろう、そんなに私を見たいのなら特等席へ案内しよう。

生徒会鍛錬業務50倍コース!!!」
「イエッサ!!」

おいおい死ぬわアイツ……みたいな事を思いつつ、ジョニー先輩らにドナドナされていくシネル先輩に向けて合掌をした。南無。

「すごい！」と私達を称賛するイルマくんの後ろで行われたやり取りで解散選挙(タイマン)の相手であったロノウェの処遇も生徒会に入るということで決まった事がわかった。