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108.まっふるもふぱーてぃ ページ16

『着きました』
「え、シアの家ホントにここ?」
『え?』
「だって……デカくない?」
『私も相続をしてこっちに越してきたときはそう思いましたし、自室と水回り以外は普段そんなに使ってませんよ』

先代(・・)から遺されたこの邸宅を見たときは同じ感想を持ったのを覚えているし、オートキープがかけられている為使わない部屋の掃除がいらないとはいえ、特段使用人やSD(セキュリティデビル)を持たない私は空間を持て余しまくっているのだった。

どうぞ、と客間の方に皆を通す。広めのテーブルに、料理をする前に見つけた恐らくお高めで保温や保湿などができる魔術のかかった多機能のフードカバーをかけた料理が置いてあった。

「この中に入ってるのがまっふるもふのパチパチ番長……?」
『そうです、レシピ原文読みます?1、まっふるを細かく切る、2、ふぁふぁーとじんわりさんで仲良しに、3……』
「ま、ま、待ってくれぜ、理解できる固有名詞少なすぎるやろ」

まっふるもふって一体……と困惑と緊張の混ざった目で見る彼らを前に、フードカバーを開ける。

「これが……?!」
「まっふるもふのパチパチ番長……?!え、もしかして……」
「正体は唐揚げ……?!?!」
『はい、今夜は唐揚げパーティですね』

唐揚げ以外を適当に用意するのでとりあえずお一つどうぞと箸を配り、キッチンの方へ向かって鍋やらなんやらを持っていこうとしていれば客間の方から歓喜の声が聞こえてきた。

「え、ウマ……、なんやコレ普通に家庭の味の唐揚げなはずなのにめちゃめちゃウマい……」
「衣めっちゃウマない?なんか特別なもん入っとるんやろか」
「ジューシーで味に深みがあるな」

とりあえず持ってきたご飯の入った炊飯器と圧力鍋としゃもじと複数の茶碗を(重量操作(フラクタル)で重さは気にならないがこれ以上はバランスを崩しそうだったので2回にわける事にして)持ってきて置く。取り合わせの適当なサラダとスープ用の鍋を取りに戻ろうとしたとき、ふと後ろに気配があることに気付いた。

『ゾムさん、どうしたの?』
「ん、シアがまだ持ってくるもんあるみたいやったから」
『手伝ってくれるってこと?じゃあそっちに出てるお皿を持ってもらっても良い?』
「いやその鍋の方が重いやろ、そっち俺が持つ」
『……、ありがとう。横触ると熱いからちょっと気をつけて』

この際重量操作でと言うのはあまりに無粋に感じて彼に言わなかった。

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設定タグ:魔入りました!入間くん , 魔界の主役はwrwrd! , 夢小説   
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アスルル - はじめまして〜コメント失礼します。凄い…主人公の感じがほんわりしているようで、しっかり自分を持っているのが良いと思いました。がんばってくださいね。 (9月11日 7時) (レス) @page17 id: 6edaad17fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:郷音豆腐。 | 作成日時:2023年1月16日 15時

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