魔界入りした胡蝶の夢3(魔入間+魔d!) (ページ15)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:4,921 hit

107.やることが多いっ！！ページ15

結論から言うと、死ぬほど大変だった。

レシピを知りたい気持ちと多少の申し訳無さが勝ったらしく、今日のコンディションの悪さで脳がとろけ始めているトントンが無断欠席期間中の補習をすっぽかそうとしたのを説得ロールしたことに始まり、

クララに問い合わせながら、最早怪文書であるレシピを解読するのに死ぬほど混乱し果ては半分ゲシュタルトが崩壊し、

あのメンツよく食べるしな……という気持ちでまっふるもふ用の肉を買ったら量と重さのせいで買い物袋の底が抜け、

結局業務用スーパーもびっくりの量の揚げ物をする羽目になったし、エミ師匠からオススメされてた圧力鍋で追加でご飯を炊いて、夕飯がまっふるもふ(唐揚げ)だけで完結は無理があるよなと気付いてスープと付け合わせを適当に用意した時点でだいぶ全てを投げ出したくなっていた。

"旅疲れで身の入らない彼らが遅くまで補習に残されることはないだろう"という大体予想の通りの時間に彼らから連絡を受けて、ヨロヨロと悪魔学校(バビルス)の付近まで戻った私の目は死んでいたと思う。

『……お疲れ、補習は？』
「トントンがヘロヘロやったのを見兼ねて今日は先生が早めに解放してくれてん」
「あれ、さっき連絡入れてた相手、シアさんやったん？」
『あれ、ロボロさん？』

補習を受けていたであろういつものメンツに混ざってロボロがいた(居るのを予想してなかっただけで断じて先程まで小さくて見えなかった訳では無い)。話を聞くに今日は皆学校にいるはずなのに師団室に来ないのを不思議に思い、様子を見に行ったら補習組に捕まって巻き添えをくらったらしい。

『……えっと、ロボロさんも食べてく？まっふるもふのパチパチ番長』
「トントン達が探しとったって言ったやつ？ええの？」
『うん、私も初めて作ったから保証はしかねるけどね』

何やら補習組に(よく聞こえなかったが、浮かれてんとちゃうぞとか何とか聞こえた気がした)突っかかられているロボロを後目に、羽を広げ地面を蹴った。

『置いてきますよ』
「飛行試験俺らより遅かったシアに引き離されると思っとんの？」
『……ホントに加速(スピレッド)使って置いてってやりましょうか』

騒がしさを背に受けながら私は悪魔学校(バビルス)からの帰路をなぞる事となった。

数分後に自分の後ろから驚愕の声が上がるとも知らずに。

＿＿
魔d!15巻でかなり健康になったの誰？私です