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Aside
「あ、足がもつれる……ま、待って！待ってきんとき………………！！」
kn「運動して無さすぎでしょ！笑」
俺体動かすの好きだから。そう言いながらどんどん前へ突き進んでいくきんとき。
いっそ羽出して飛んでいってやろうかな、と危険な思考をしてしまうくらいには体の限界が来ていた。
それでも彼が楽しそうに、がむしゃらに笑うから。
私は何度でも彼にしがみつくだろう。
何故なら、私も今が最高に楽しいから。
kn「っっはああぁあ！久しぶりにこんな動いたわ」
「私も……ちょっと、あの、休憩しませんか………………」
kn「まぁ見るからにそうだよね。じゃあ休憩するかあ…………あ、ジュース買ってくるわ」
少し離れた自動販売機にきんときが足を運ぶ。
ちょっと休もう。そう思いボーッとしたまま先程のことをふと思い出す。
きんときは優しいし否定はあまりしない。
それに私が我儘言ってもある程度付き合ってくれる。今日みたいに。
くだらない私の身内ネタの話だろうが、嫌な顔ひとつせず笑って聴いてくれる。
そんな彼が、選んだ大学のひとつやふたつで何を想うのだろう。
何に悩んで、何に苦しめられているのだろう。
まぁ私がいくら考えたって、彼の道の正解は彼にしか辿り着く事が出来ないけど。
それでも、少しでも＿＿＿。
「ひゃっぁあ！？ちょっと！」
kn「はいはい大袈裟です」
「いきなりやんないでよビックリしたじゃん！」
kn「なーんか深く考え込んでたように見えたから」
ニッ、だなんて少女漫画かのように分かりやすくかっこいい笑顔を前にすると何も言えなくなってしまう。
顔だけはいいんだよ顔だけは。
それに心臓が煩く鳴くのはきっとまだ疲れて体が悲鳴を上げているいるからだろう。
kn「はいコレ」
そう言ってさっき押し当てられ別の意味で悲鳴を上げた冷たい缶のジュースを今度はしっかりと差し出してくれる。
あーあ。私が愉しませてたつもりなのに。
やっぱり彼のさり気ない気遣いには敵わないな。
一気に喉を通ったスポーツドリンクは、とてもしょっぱい味がした。
kn「今日は、ありがとね」
「ううん。こちらこそ、私の我儘なんかに付き合ってくれてありがとう」
kn「……本当に気にしないでね。お昼のやつ。…………情けない姿見せちゃったなぁ」
眉を下げて笑うのは辞めて欲しい。
だって、だってこっちが辛くなるから。
私はきんときの笑う顔が好きなんだよ。
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うさちゃ(プロフ) - mekanさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて本当に嬉しいしとても光栄です！！これからも応援よろしくお願いします！！！笑 (3月26日 8時) (
レス) id: 1f3f4e31c6 (このIDを非表示/違反報告)
mekan - コメント失礼します！！めちゃくちゃ面白いです！！一つ一つの言葉がうまく表現されていて続きが気になりまくりました！！Nakamu さんのお話も頑張ってください！！ (3月20日 19時) (レス) @page20 id: facc464c1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさちゃ | 作成日時：2023年7月27日 12時
