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きんときside
「行くよ＿＿＿＿魔界に」
Aの声が聞きたくなった、顔が見たくなった。…………理由はたったそれだけでいい。
もうそれだけで胸が苦しいほどに十分なんだ。
決意を固め、正面を見てそう応えた。
爪を食い込ませ握る拳は今、どんな感情で震えているのだろう。
皆は蕾が花を咲かせるように一気に明るく穏やかな顔を上げた。
sm「……………………すまない。きんとき」
全て俺の落ち度だ。そう彼だけは顔を伏せたままだった。
なかむときりやんは何かを察したようにお互い目配せをし黙り込んだ。
「スマイル……はさ。何でAに、その提案をしたの？」
sm「……………………言うつもりは無かったんだがな……。懇願されちゃあ、俺も逃げられなくて。…………ほんと、ずるいヤツ」
そんな柔らかな雰囲気を漂わせる彼に今更妬いたりなんかしない。
「じゃあスマイルも、Aが大好きだったんだね」
sm「……………………まぁ。幼馴染、だからな」
「珍しく素直じゃ〜ん」と煽りを入れるぶるーくにすかさずスマイルのチョップが炸裂する。
Aが楽しそうに彼らの話をするのも分かる。この雰囲気は、俺も好きかもしれない。
br「にしてもきんさん、やっっっと気付いたかぁ。自分の気持ちにちょっと疎すぎじゃない？」
「なっ………………！何で分かっ……！？」
br「あはッ！やっぱ〜？？カマかけただけなのにな〜〜なんちゃって！」
お得意の八重歯をニィっと出してそいつはニヤけている。
楽しそうにしている反面、何処か瞳の奥に気持ちを眠らせているようにも感じた。
br「騙された？？」
「いや、まぁまぁまぁ……………………？」
br「素直に騙されたっていいなよ〜スマイルみたいに」
……ったく、出会った時から今でも悪戯好きな末っ子だ。
そしていつも大事な道標をくれるのも彼。
kr「まぁともかく、次はAの居場所探しかな」
na「そんなの朝飯前っしょ！」
sha「取り敢えず無事でいてくれたらな」
br「じゃあそろそろ行くとしますか！」
sm「いざ、魔界へ」
「行こう＿＿＿＿！」
A、待ってて。
俺の独りよがりかもしれないのも承知だ。
俺は頑固な君を動かす存在では無いかもしれない。
だけど＿＿＿＿。
気付いたこの想いは、絶対誰にも譲れないから。
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うさちゃ(プロフ) - mekanさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて本当に嬉しいしとても光栄です！！これからも応援よろしくお願いします！！！笑 (3月26日 8時) (
レス) id: 1f3f4e31c6 (このIDを非表示/違反報告)
mekan - コメント失礼します！！めちゃくちゃ面白いです！！一つ一つの言葉がうまく表現されていて続きが気になりまくりました！！Nakamu さんのお話も頑張ってください！！ (3月20日 19時) (レス) @page20 id: facc464c1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさちゃ | 作成日時：2023年7月27日 12時
