きみはヤキモチ！ ページ14
Aside
kn「夏祭り行かない？」
「ナツマツリ……って、夏のお祭り？」
kn「そうそう」
噂には聞くナツマツリ＿＿＿＿基、夏祭り。
道中の一本道に整列している屋台。夏風をヒラリと透き通す浴衣。火薬の匂いを漂わせ夜空に舞う数輪の花々。
全てが折り重なって出来たそのイベントは確かに人間界の青春の元となっている。
それに、人が堕落しやすいチャンスの日。
ここで多くの人間が堕ちるであろう悪魔の特売日だ。
「行きたい行きたい！」
kn「じゃあ行こう」
もちろん《
それに、きんときと一緒なら。
mb「ねぇ、あの人カッコよくない？」
mb「本当だ！私、声掛けてこようかな」
mb「私も……って、隣に女の子居ない？彼女かもよ」
2人くらいのイケイケ女子が私達の方を見て何だかコソコソと話している。
きんときはその声に気付いているのかわざと知らんぷりをしていた。
か、彼女じゃないっし…………。
でもきんときってやっぱ普通に顔いいから誰にでもモテるんだろうな。
だから他の女子とも私みたいに気軽に話してるって事だよね。
全然当たり前。……そんなの分かってる。
＿＿＿あれ、なんか。モヤモヤするような。
いやいや、そんな訳。
夏祭りに誘ってくれたのも、私が暇人だしこの場に一緒に居たからなだけ。
でもここに居たのが私じゃなかったら＿＿＿＿＿。
それは何だか、おかしい。
凄く変な気持ちになっちゃうよ。
「……特別だからね」
kn「えっ？」
「なんでもないっ！」
この気持ちは、きんときにだけ。
きんときにだけ特別なんだよ。
kn「じゃあ夏祭り、明後日だからね。ここ集合にしたら流石に迷わない？笑」
「ちょっと！……迷わないですぅー」
kn「お？言ったな？」
相変わらず優しさと煽りを同時に混ぜて笑っている。
完全に元に戻ってよかった。それでも彼の悩みにはまだ踏み込めていないけど。
それでもいいの。そのうち、ね。
余裕を見せるのもきんときを油断させる事の1つ。
大人っぽいところを見せたいだけ……？
まさか別にそんな意図は全然ないけれど。
どうなるんだろう。この夏祭り。
きんときと2人きりのお出かけ。スポーツランド以来だけど、その時より隣に居る事に少し緊張しちゃってる気がして。
『嫌われたくない』って気持ちが、ずっと心の中で渦巻いてた。
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うさちゃ(プロフ) - mekanさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて本当に嬉しいしとても光栄です！！これからも応援よろしくお願いします！！！笑 (3月26日 8時) (
レス) id: 1f3f4e31c6 (このIDを非表示/違反報告)
mekan - コメント失礼します！！めちゃくちゃ面白いです！！一つ一つの言葉がうまく表現されていて続きが気になりまくりました！！Nakamu さんのお話も頑張ってください！！ (3月20日 19時) (レス) @page20 id: facc464c1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさちゃ | 作成日時：2023年7月27日 12時
