最後の挨拶…？ ページ17
『んぁ〜楽しかった！』
ジ「喜んでもらえて何より。送るで」
『えへへ〜ありがとっ！』
きゅっと指輪のはまった手を絡める。
指先から、温かいぬくもりが駆け抜ける。
『夕日もジェルくんみたいで綺麗だったよ？』
ジ「…反則はズルいわ」
そうやって、今日のことを話しながら、いつものように帰ってた…はずやった。
『危ない！』
パッと手を放して、道路に駆け出し始めるA。
手を引こうとするにはもう距離が遠い。
飛び出していった先にボールを追いかけることもに迫る、トラック。
ジ「A！」
次の瞬間には、子供を突き飛ばして、引かれた…A。
辺りに…血だまりを作り始める。
ジ「A！なあ、起きて！？意識保っとけよ！誰か、誰か救急車！」
Aの上体を起こし、支える。
息も、意識もある…。でも、出血量が…ひどい。
ジ「すぐ救急車来るから！それまで辛抱して！」
周りに人が集まり始める。
トラックの運転手は…降りてこない。
なんで？なんでなん？なんでもっと早く…俺が気づいてたら…
ジ「っ…」
『ジェ、ルくん…？なに、泣いてるん…らしくないなぁ…』
弱々しい、か細い声。
さっきまでとは違う…。一瞬の出来事での変化。
ジ「俺が…俺が気づいてたら、Aは…こんな状況にならんやった！」
『そんな、こと気にせんといて…？私が…やりたかっただけやから。
それより…ジェルくんが行かへんで、良かったぁ…』
こんな…状況にいても、俺の心配ばっか…
『なるほど…な？こーゆ、こと』
ジ「何のこと？まだ聞きたいことあるんやで？婚約したばっかやんか…！」
『…泣かんでや…また会えるから』
穏やかで、優しい声。
さっき覚えた不安は…これのことやったん？
『大好き。愛してる。
また、会えるから‥‥また見つけてや。私も、探すから…見つけたら離さないでね？』
ジ「当たり前やろ…！でも、それはまだ先やん！もっと一緒におってや！」
また、力なく笑って、繋いでた手はするっと…俺の手から零れ落ちた。
最愛の人がなくなった…瞬間だった。
遠くから聞こえる救急車のサイレンの音も…
全ての音が…遠ざかった。
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月神琉夏(プロフ) - あんず@秋の足音さん» こちらこそです！この後すぐに新作出しますね！ (2018年11月15日 18時) (
レス) id: 53dea5cf90 (このIDを非表示/違反報告)
あんず@秋の足音 - 月神琉夏さん» あざました!次、楽しみにしときます! (2018年11月15日 17時) (レス) id: 64c964a9e3 (このIDを非表示/違反報告)
月神琉夏(プロフ) - あ、ホントですね！ありがとうございます！気づいてなかったです！直しておきます！ (2018年11月11日 17時) (レス) id: 53dea5cf90 (このIDを非表示/違反報告)
藍沢笑菜(プロフ) - I Love you〜 のやつ気にしかいないになってるんですけど、君しかいないの間違えではないでしょうか (2018年11月11日 16時) (レス) id: cff1d96a6b (このIDを非表示/違反報告)
あんず@秋の足音 - 月神琉夏さん» ですよね~。私にとっては、標準語が難しいんですけどw (2018年11月5日 19時) (レス) id: 64c964a9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月神琉夏 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/bbs/satomi09120505
作成日時：2018年10月27日 19時
