魔法の世界で君と紅茶を。(２)

・先生の愛 ページ9

※このお話は、ハリーがホグワーツに入学して間も無い頃の時系列です。



・

Harry side



ホグワーツに入学して暫く経ったある日、僕はハグリッドの小屋に来ていた




「どうだハリー、学校には慣れたか？」



「うん！

授業は難しくて分からないことも多いけど、友達も出来たしとっても楽しいよ！」



僕がそう言うと、ハグリッドは嬉しそうに笑ってお茶を飲んだ



僕はそんなハグリッドを見ながらも、ここに来た目的を思い出して話し始めた



「あの……ハグリッド、聞きたいことがあるんだ」



「ん？何だハリー」



「その……ポップルウェル先生って居るじゃない？」



「ポップル……？

あぁ、Aの事か？………Aがどうかしたのか？」



「うん……僕、何だかあの人を見てると胸がザワザワするんだ

前に……会ったことがある気がして」




「………！ハリー、お前……」




ハグリッドは目を見開いて僕を見る



そして涙目になって鼻をすすり始めた



「ど、どうしたの？僕何か気に触ることでも……」



「ｸﾞｽﾞ……いや、違ぇんだ

すまん、ちと嬉しくてな」



「……？それどう言う意味？」



ハグリッドはチーンッと鼻をかみ、僕を優しい目で見つめてくる



「ハリー……お前さんはずっと前にAに会ったことがある、もう何年も前にな」



「やっぱりそうなんだね！！！

………いつなの？」



「それは……」



ハグリッドは難しい顔をして黙り込む



"言っていいのか……？いや……"とか何とかブツブツ言っている



そして真面目な顔をして泣きそうな声を出した




「お前さんがまだ赤ん坊の時だ

………お前さんの事をアイツは自分の子のように思っちょる」



「僕を……？でも……先生がなんで？？」



「………これ以上は俺からは言えん


あぁ、だが……この学校に来る前変な事が起きたろ？」



「………起き過ぎてどれの事か分からないよ」



「あぁそうか………あれだ、入学を許可する手紙が大量に来んかったか？」



「来た！

最初は一通だったのに最後は家から溢れ出そうなくらいね！それでオジサンがおかしくなっちゃったんだ」



大変だったんだよ、と話すとハグリッドが吹き出した



「実はな、あれはAの仕業だったんだぞ」



「え！？」



衝撃の事実に目を見開く



いつもはあんなに穏やかに笑っている先生が……？



ハグリッドはその時の事を思い出しているのかクツクツと肩を揺らしている



「実はなハリー……」

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