検索窓
今日:3 hit、昨日:98 hit、合計:78,755 hit

(12) ページ12




ハグリッドの小屋に着くと、真っ青な顔をしながらナメクジを吐き出し続けるウィーズリー君がいた。


その隣にはハリーとMsグレンジャーもいる。



『これはまたやっかいな………誰にやられたんです?』


ウィーズリー君は僕の問いかけに答える代わりにナメクジを吐き出す。


喋れる状態ではなさそうだ。


チラッとハリーに視線をやると、察した彼が手短に


けれどわかりやすく説明してくれた。


どうやらスリザリンとグリフィンドールの間でクィディッチの練習場に関するいざこざがあり、その中でスリザリンの男子生徒がMsグレンジャーに対して侮辱の言葉を使ったらしい。


それに怒ったウィーズリー君がその男子生徒を呪おうとしたところ、杖が折れていた為呪文が逆噴射してしまい自分を呪ってしまった……と。



『なるほど………。


それにしてもナメクジの呪いとはまた、チョイスが渋いですね』


「んな事言っとる場合か!早く治してやってくれ!」



ハグリッドの言葉に素直に頷き、ウィーズリー君の鼻先に人差し指をおく。



この程度の呪いならば、それ程魔力は必要ない。



『すぐ終わります、じっとしていてくださいね』



魔力を流し込み、彼の呪いを上書きしていく。


やがて今にも吐きそうという顔が和らぎ、だんだん頬に赤みが戻ってきた。



もう大丈夫なようだ。



「うっ……ぷ、はぁ、はぁ、死ぬかと思った」



「ロン!良かった……治ったんだね!!」


「ありがとうハリー……もう大丈夫みたいだ」


「さすがポップルウェル先生だわ!

あっという間に呪いを解いちゃうなんて……!」



『ふふ、ありがとうございます。Msグレンジャー』



「さっすがA!お前さんに頼めばきっと治してくれるって信じとったぞ!」




そう言ってハグリッドは僕の肩をバシバシと叩いてくる。



有難いが、早く辞めてもらわないと僕の肩が無くなってしまいそうだ。



いててて、と声を漏らしながらも嬉しそうにしている目の前の大男に暫く好きにさせておくことしたのだが……




『………はぁ。


いてっっっ!


もう!………………ハグリッド!!!!!!』




やっぱり痛くて、僕は早々に音を上げた。

(13)→←(11)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (92 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
156人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

わさび(プロフ) - 海月湊さん» 嬉しいコメントありがとうございます!そう言って頂けると励みになります!これからもよろしくお願い致します。 (2022年9月2日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
海月湊(プロフ) - とても面白かったです。私好みの、作品でした。続きを楽しみにしています。更新頑張って下さい。 (2022年9月2日 18時) (レス) @page20 id: 5a465236d8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - ぶどうさん» 応援のコメントとご指摘ありがとうございます!編集いたしました!これからもよろしくお願いします´`* (2022年8月27日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - コメント失礼します。凄いスラスラ読めて、とても面白かったです。これからも応援してます!(細かい事ですが、マルフォイのファーストネームはドラコだと思います) (2022年8月27日 20時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:わさび | 作成日時:2022年8月23日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。