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一緒に見に行こうの段5 ページ23

清八は、自分が何故Aの手を取ろうとしたのか、今だに引っかかっていた


隣にいるAに、心配されないように顔には出さないでいるが、頭の中はそればかりだった



今の二人の距離は、手が触れそうで触れなさそうな距離


少し、手を伸ばせば繋げそうだった


本当は、清八はAと手を繋ぎたい気持ちがあるが、本人はそれに気づいていない


もどかしい状態の中、突然あたりが騒がしくなり始めた



『うわっ!人がたくさん…』


清八「どうしたんですかね?いきなりこんな出てくるなんて…」


『取り敢えず、端に寄りましょう…あっ!ヨーヨー!』


清八「Aさん!危ないです!」



人混みでヨーヨーを落としてしまったAが、取りに戻ったが、腰を屈めたため、人に流されかけてしまった


清八は慌てて、Aの手を掴み、引っ張ると人混みから助け出した


『ごめんなさい…ありがとうございます…』


清八「良かったです…無事で…」


安心したように微笑む清八だったが、Aの手をぎゅっと握っている事に気付き、頰を赤くした


手を離さなくては、と思ったが、離したくないという気持ちが出てきてしまう


先程の危ない目に遭いそうになったAを思い出す、そして無意識に手を伸ばそうとした自分を思い出す


清八は、Aの手をがっしり握り、口をゆっくり開いた


清八「やっぱり…危ないから手を繋ぎましょう。それに、私はAさんを離したくないですし…」


『清八さん…、私も…清八さんと手を繋ぎたいです!』


Aも清八の手をしっかりと握る


驚く清八だったが、握られた手を見て嬉しそうな顔で笑った



清八「これで、大丈夫ですね。」


『そうですね。』


空は、あっという間に暗くなっていた


清八は、この時を待っていたかのようにAと手を繋ぎながら、長い階段の方へと進み出した


同じ速さで階段を登っていく二人


Aは、上から見える綺麗な光に興味を示しながら、清八と共に目的地まで目指した


最後の一段を超え、階段を登りきった二人を迎えたのは、あまりにも美しい景色だった



『わぁ…!綺麗!満開の桜だ…!』


清八「夜桜ですけど、とても綺麗ですよね。」


辺り一面に広がる、優しい色の満開に咲いた桜に愛里は、感動の表情を見せた


目を輝かせるAを清八は、嬉しそうに見つめている



清八「喜んでもらえましたか?」


『はい!初めて、こんな綺麗な桜を見た気がします…』

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設定タグ:忍たま , 逆ハー   
作品ジャンル:ラブコメ
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ねこまる - 尊いが過ぎる!生きててよかった〜(泣) (2023年4月17日 19時) (レス) @page4 id: 580960554b (このIDを非表示/違反報告)
あやべぇ(プロフ) - この小説は尊い! (2021年8月26日 1時) (レス) id: 8222d649cd (このIDを非表示/違反報告)
satochan0101(プロフ) - サクラモチさん» バズーカーは、7の方でかなり出演する予定です!あまり出せてなくてごめんなさい! (2019年5月29日 23時) (レス) id: 6c2642fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
サクラモチ - 最近バズーカーを見てない気が(いけドンパーンチ! (2019年5月29日 22時) (レス) id: 7385152ab6 (このIDを非表示/違反報告)
サクラモチ - 最近バズーカーを見てない気が(いけドンパーンチ! (2019年5月29日 22時) (レス) id: 7385152ab6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:satochan0101 | 作成日時:2019年3月18日 20時

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