忍術学園の六年生には、女子がいる １０

妖しい惚れ薬の段５ ページ13

普段はあまり見せることのない表情で愛を語るA



真っ白な肌は赤く染まって、雑渡昆奈門にメロメロのようだ




『雑渡昆奈門さん、早く私を可愛がってください！』




雑渡昆奈門「もちろんだよ。私の愛しいAちゃんのお願いを断るわけないじゃないか。」




満面の笑みを浮かべ喜ぶAの姿は、何時もの女神の様な容貌より今は天使の様だ



こんなに美しく可愛すぎるAが自分に甘え、惚れているという状況に惚れ薬へ感謝をした雑渡昆奈門だった





『何して可愛がってくださるんですか？』



雑渡昆奈門「そうだねぇ…じゃあ、ギュってしよう。」




『じゃあ、遠慮なく！』




ガバッと広げた雑渡昆奈門の腕の中に勢いよくAが飛び込んだ




猫のように頰を擦り寄せるAを雑渡昆奈門もギューと抱きしめる




愛しさがあふれ出したのか、周りにハートが飛んでいるかのように甘い空間になっていた




雑渡昆奈門「ずっとこのままがいいなぁ、でも…帰らさないとそれはそれで大変な事になるし…」



『はあ〜、あったかい…』



雑渡昆奈門「いっか、帰さなくて。」




可愛すぎるAに負け、帰す選択肢を頭から抹消した雑渡昆奈門




ずっと自分の恋人にしようと心の中で決めたのだった




部屋でいちゃいちゃしてる二人だったが、いきなり襖をが開いた




山本陣内「組頭、失礼致しま…へ？」



雑渡昆奈門「ん？如何したの？」




山本陣内「さ、さ、さ、攫ったのですか⁈」




普通だったら居る筈のないAが雑渡昆奈門にべったりして居る光景に山本陣内は目を見開いていた




まさか攫ったのではと冷や汗までかきはじめる山本陣内を雑渡昆奈門が落ち着かせる




雑渡昆奈門「攫ってないよ。私達は恋仲になっただけ。」



『その通りです。』



山本陣内「もう訳分からん！」

妖しい惚れ薬の段６→←妖しい惚れ薬の段４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す