私の後輩がヤバイ事に気付きました

何で合同なんだ ページ30

昼下がりの授業


今日は、体術の授業でAは得意な体術の授業は何時も楽しそうなのだが、今日は違う


がくりと肩を落として、目の前にいるもう一つの学年を見つめている


中在家「A、すぐ終わる…」


食満「逃げようとするな！」


『いや、何で…何で…四年生と合同なんだ⁈』


後ずさりする愛里を伊作と留三郎が押さえつけているが、何時もはしっかりしてるAも悲痛の声を上げていた


何と言っても四年生、そう喜八郎がいるからだ


喜八郎は、目をハートにして興奮した様子でAを見ている


喜八郎「可愛い…可愛い…A先輩は、怯えてる顔も美しすぎる…」


滝夜叉丸「喜八郎、A先輩に迷惑だけはかけるなよ！」



それからすぐ、木下先生の号令で合同授業が始まった


六年生が四年生に体術を教える事になっており、教える相手はくじ引きで決まる


息を呑みながら、結果を待っていると木下先生が呼びかけ始めた


木下先生「鶯A、綾部喜八郎を宜しく頼む！」


潮江「わぁぁぁぁ！A、倒れ込むな！」


立花「ちゃんと助けるから！」



同じクラスの二人に支えられながら、喜八郎の元へと歩む


おずおずと宜しくと手を伸ばすと、物凄い力で握り返してきた


喜八郎「やっぱり、僕達は運命なんですよ！」


『よく知らないけど、始めるぞ。』


タカ丸「大変だなぁ…」


Aは、木の小さな丸太を持って来るとまず蹴りを教え始める


見本としてAが軽く蹴り、丸太を破壊すると喜八郎は目を輝かせた



喜八郎「やってみます！」


『おし！思いっきり行こう！』


大きく足を振り上げた喜八郎だったが、バランスを崩し、Aの方へ倒れ込む


その際に、Aの大きな胸に喜八郎の顔が埋まってしまった


喜八郎「柔らかい…」


『狙ったのか⁈とにかく、離れて！』


喜八郎「無理です。ああ…幸せ…」


Aが喜八郎を離そうとするが、一向に離れない

恥ずかしいのか顔を赤らめるAに喜八郎は、息を荒くする


そのまま、手を装束にかけようとした喜八郎の手を素早い動きで小平太が弾いた


七松「何してるんだ？」


善法寺「Aから離れて、今すぐに。」



六年生の怖い顔に、しぶしぶ離れた喜八郎

すぐに駆け寄ってきた四年生にげんこつされ、頭を下げられた


三木ヱ門「すいませんでした！」


守一郎「A先輩の赤面、最高でした！」


食満「守一郎、言うべき事が違う。」


喜八郎「もう一回…」


『無理。』

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