第四十章 ページ42
一松side
抱えていたAを、どさりとベットに降ろす。
どこか潤んだ瞳が、ぞくぞくと俺を内から興奮の波を押し寄せる。
一「……やるから。」
ぼそり、と呟いて俺は彼女の唇に喰らいついた。
長く長く、自分の唇を押し当てる。
驚愕した彼女の瞳が見開かれ、口が空気を吸おうと一度開いた。
その隙さえも逃せない。
開いた口に、自分の舌を滑り込ませる。
そのまま彼女の舌と絡ませた。
こういうのは、あの嫌いな「好きだ」だの「愛してるだ」だのとほざいてるに過ぎない、恋愛ドラマぐらいでしか見たことは無い。
部屋の隅で、呪いの言葉を紡ぎながら、母さんが見ていたのを傍から覘くぐらいしか。
でも、実際にやってみることになるとは思ってもいなかった。
甘い息遣いと、水音が部屋に鳴った。
ゆっくりと唇を離すと、つぅ、と伸びる糸。
ぺろりとそれを舐めあげると、とろんと潤んだ瞳が俺に向けられていた。
『…っ、いっくん、何今の……。』
唇の端に残ったままの唾液と、涙目と。
荒い息で途切れ途切れになる言葉が、愛らしく、且つ俺を誘う。
一「……ディープキス。
…まぁ、あんたにしたのは初めてだけどね。
俺も本格的にしたのは初めてだけど。」
『やった、こと、あるの…?』
少しだけ、彼女の顔色がかげる。
一「……風邪をうつすために、おそ松兄さんに。
それ以外はしたことない。」
『あぁ、なんだ、おそ松さん……。』
ほうっ、と息を吐く。
一「……まさか、これで終わるとか甘い妄想してない?」
『え、まだ、なんですかね?』
一「その態度は〈分かってたけど、流せばいいや〉、とでも言いたいんでしょ…。
……無理だからね。」
俺は彼女のパジャマのボタンに手をかける。
……ほんっと、興奮しかしない。
はだけた服に、またぞくぞくしながら俺は首元に噛みついて跡を残す。
一「所有物には名前を書いて、……なんてね。
今日はせいぜい楽しませてよ?」
俺達の身体が、ベットに沈んだ。
133人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「おそ松さん」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒兎(プロフ) - 夏宮星歌さん» 私もグラデ推しですかね……。あの色気がたまりませんっ (2017年4月15日 21時) (レス) id: 2172f3f018 (このIDを非表示/違反報告)
夏宮星歌 - ぽわんぽわんさん共感ありがとうございます! (2017年3月18日 23時) (レス) id: c7b934967b (このIDを非表示/違反報告)
夏宮星歌 - 黒兎さんの推しは誰ですか?私は全松好きですが特にグラデ松です! (2017年3月18日 23時) (レス) id: c7b934967b (このIDを非表示/違反報告)
黒兎(プロフ) - ぽわんぽわんさん» ありがとうございます!次回作でもイケメンになるように頑張ります!(●´ω`●) (2017年3月5日 16時) (レス) id: 2172f3f018 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎(プロフ) - 夏宮星歌さん» いっ、イケメンになってましたか!私の一松くんフィルターはそんな感じにかかってるので……。妄想ぶち込んだ甲斐がありましたww (2017年3月5日 16時) (レス) id: 2172f3f018 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒兎 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2016年12月20日 21時